ニュース
「同性愛は死刑」とイラン人の難民申請、東京地裁退ける
2004/02/25
「同性愛者の自分が強制送還されると本国で死刑になる」と言って、イラン人男性(40)が、政府に強制退去処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。
市村陽典裁判長は「公然と同性間の性行為をしない限り刑事訴追される危険性は相当低く、迫害を受ける恐れがあるとは言えない」と述べて本国への送還を適法と判断し、原告側の請求を棄却した。
同性愛者を難民と認めるかについて初の司法判断となった。
原告側の代理人は、欧米では、自国での同性愛者に対する迫害を理由に難民と受け入れる例が相次いでいるのに、人権を無視した判決だとして控訴する方針を明らかにした。
判決によるとイラン人男性は91年に来日。そのまま不法残留し、00年に出入国管理法違反容疑で逮捕された。このあと強制退去処分の手続きが始まったため、難民認定を申請したが認められなかった。
市村裁判長は、イラン刑法では男性同士が性行為を行い、それが4人以上の目撃証言で裏付けられると死刑になるとし、最近も2件の死刑が報道されたことを認定した。
しかし、男性が来日前は同性愛者であることを隠して普通の生活を送っていたことを踏まえ「訴追の危険を避けつつ暮らすことはできる」と指摘。「自分が望む性表現が許されないことをもって難民条約にいう迫害にはあたらない」と判断し、原告側の主張を退けた。(朝日新聞)
|