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カナダ同性愛結婚法案、夏の投票に向けて前進
2005/06/07 09:39
(オタワ)保守党の策略により審議の遅れるなか、自由党率いる政府は同性愛結婚法案の審議が再会し、夏の休会前には議会を通過すると力説する。
自由党議員による集会で明らかにされたところによると、政府は、同性愛結婚が合法化されていない州でも、結婚をゲイとレズビアンまで拡げるこの法案の早急な通過を切望している。
上院では、法案通過のため6月中の開期延長も了承済み、と伝えられている。
この政府の決定は、保守党による法案が廃案に至るまで議事を中断しようとする試みの直後に下された。
評議会の保守党員の一人、 ヴィック・トーズ議員は、議事の妨害を行って来たが、同性愛結婚に反対してた20のグループが、法案賛成に投票したことから、妨害を断念。しかしながら最終投票は6月の中旬にずれ込む見込みだ。
これには法案の早期通過を望む公聴会が、保守党と数名の自由党のメンバーに怒りの表情を示している。
「政府は明らかに法案を可能な限り早く、また無理矢理にでも通過させようとしている。」 トーズ 議員は National Post (カナダの有力紙)に語った。
「政府の意向であれば、我々にはどうすることも出来ない。政府はメンバーから支持を得ている。しかしその後どうなるのか。」
しかし保守党内部には、迅速な法案の通過が実際には次期選挙を有利にするとの見方もある。保守党は福音派キリスト教団体に懇願して来ており、
保守党キリストグループ「フォーカス・オン・ザ・ファミリー」
を含む反ゲイ組織の人間が、選挙に出馬をするからだ。
保守党はまたアメリカの同胞からの支援も得ている。共和党のアドバイザーとコンサルタントは保守党とともに、公約としての同性愛結婚への反対戦術を展開して来た。同様の戦略は11月のブッシュ大統領再選へ導いたとして評価されている。
保守党は既に、彼らが政権を獲った場合、同性愛結婚法案は非合法化すると公約している。司法が同性愛結婚を支持していることから、保守党の公約は貧弱であるが、党の支持者が健闘した場合は脅威にもなる。
同性愛結婚はカナダ10のうち7つの州で、3つのうち1つの補州で既に合法。4月には8つ目の州(ニューブランズウィック州)で棄却されたものの先月同様の訴訟がノースウェスト準州で始まった。
同性愛結婚を認めている裁判所は、ゲイやレズビアンの意向に沿った判決を出しているなか、世論は同性愛と結婚に関しては、一般的に議論が分かれるところだ。
今月2日に発表された世論調査によればカナダ人の半数が、同性愛は異常と回答している。
5月3日から11日に Leger Marketing によって行われたこの世論調査によれば、49%の回答者が同性愛を「異常な行為」としている一方、46%が正常としている。残り5%は不明または無回答。
しかし家族の一員が同性と結婚する場合の意見を質問したところ、57%が厄介事ではないとし、28%が式には出席しないと回答した。 |