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スペインのカトリック教会が同性結婚に激しく反対
2005/06/21 22:26
(マドリード)マドリードのアントニオ・マリア・ロウコ大司教や、その他の高位聖職者が、週末に行われるデモに参加して、同性結婚を認める法案に反対する予定であるとスペインカトリック教会が発表した。彼らが政府への反対行動をとるのは、この 20 年間で初めてとなる。
ロウコ大司教のスポークスマンであるマヌエル・ブルは、基本的にはスペインカトリック教会は、政府に対するデモを呼びかけたり、そのようなデモに参加したりしない方針だと述べた。
しかし、この方針に反して、ロウコ大司教やその他少なくとも 15 人の司教が、スペイン家族フォーラムとよばれるカトリック団体が土曜日にマドリードで行うデモに参加しする予定である。
ブルは、「司教たちが法案に対する彼らの反対を公に表明するのは、一般市民がそうするのと同様に、当然の権利なのです。」と述べ、司教たちが反対しているのはあくまでも同性結婚の承認そのものに対してであって、政権に対してではないと強調した。
彼はさらに、今回のようなことは、初めてではなく、 1983 年に前の社会党政権が中絶を認めた時にも司教たちが街頭デモに参加したということにも言及した。
スペイン司教協議会でも、すでにデモへの参加は是認されているが、協議会の会長をつとめるリカルド・ブラスケス・ビルバオ大司教が参加するかどうかはまだ分かっていない。
司教たちがデモに参加するという発表を受けて、スペインLGBT連盟の代表であるベアトリス・ヒメノ氏は「ごく少数の市民の考え方しか反映されておらず、極右的な考えへの回帰である」と述べて、これを非難した。
スペインLGBT連盟は、ゲイの権利の保護を訴える声明を発表する予定で、これは土曜日の夕方に行われる同性結婚反対デモの前に行われるが、ヒメノ氏はデモに対抗するために行うわけではないと主張している。
同性結婚を認める法案はすでに下院を通過しており、来週の上院での投票を待つだけとなっているので、この数週間のうちに議会で承認されると予想されている。
保守派の反対政党である国民党も、土曜日のデモを是認している。 |