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国内のタイ人エイズ患者、5割以上が死亡
2005/06/29 16:39
日本国内でエイズを発症したタイ人の5割以上が死亡していることが29日、在日外国人のエイズ患者の支援活動をしている東京の特定非営利活動法人(NPO法人)などの調査でわかった。無保険のため高い治療費が払えず、医療機関での受診が遅れるケースが相次いでいるという。
調査した「国際保健協力市民の会」副代表の沢田貴志医師は「タイ人に限らず、日本に滞在する外国人のエイズ患者に対する治療態勢の遅れが目立つ」と訴えている。
調査は在日タイ大使館の協力で実施。2004年度の下半期に、大使館が病院などから保護依頼を受けたタイ人のエイズ患者13人のうち7人が約2週間以内に死亡した。沢田医師は「エイズは治療薬の開発で死なない病気になりつつあるなか、あまりにも高い死亡率」と指摘する。
また大半が無保険で、外国人未払い医療費の補てん制度のある自治体では患者4人のうち死亡者は1人なのに対し、同制度のない自治体では患者9人のうち死亡者は6人だった。 (日経新聞) |