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同性愛男性に投石による死刑判決
2005/07/14 04:22
( ラゴス ) ナイジェリア法廷で、50歳の男性が同性との性交渉を認めた後、投石による死刑を宣告された。
名前は公になっていないが、この男性は肛門性交の嫌疑で逮捕され、北ナイジェリアにあるイスラム法廷シャリアに引き出された。
国連の報告によれば、事前の簡単な裁判において男性は無罪とされていた。しかし、裁判官が男性に、同性との性交渉経験があるかを質問し、男性が肯定すると、肛門性交の疑いで有罪判決が下され、死刑が宣告された。
無原則な死刑執行に対する国連特別報告官であるフィリップ・アルストンは、ナイジェリア政府によって本件が即時に再検討されることを要求した。「国際法において、同性愛は死刑が処されるべきもっとも重い罪とは考えられません」。
ナイジェリアを公的に視察した後の談話で、アルストンはこう言っている。「この処罰は、完全に過剰です」。事実調査のために刑務所を訪れたとき、収監中のこの男性と話をしたと、アルストンは語った。
しかし、カノ刑務所の死刑囚監房の調査に訪れた際の、偶然の出会いであったことも付け足した。
一億四千万の人口をかかえるナイジェリアはアフリカで最大の国である。これらの人々は、北部のイスラム教徒と南部のキリスト教徒とに二分される。
2000年以来、ナイジェリアの北部12州は、法廷におけるイスラム法典シャリアを採用しており、イスラム法のもとでは、同性愛性交には死刑が下される。
ナイジェリアでは同性愛男性を定期的に検挙しているが、その根拠は、第三者の噂話に過ぎないことが多い。
昨年の11月、同性愛性交を行ったと告訴されたため、警察は一人の男性を逮捕し、もう一人の男性に逮捕状を発行した。
逮捕された男性は、肛門性交に関する第一級の容疑で、シャリア法廷での審理を待っており、もう一人の男性は逃亡後、国外に逃走中だと考えられている。これらの嫌疑は、隣人からの同性愛者であるという告発に依拠している。
12月には、ナイジェリアの同性愛男性が、アメリカで政治亡命者として認められた。この男性は暴徒によって恋人を殺された後アメリカに逃亡したが、入国管理所で11ヶ月間足止めされた。
政治的亡命者として認められたため、彼は無期限に合衆国への滞在を許可され、1年後には永住権申請が可能だが、アメリカの国土安全保障局がこの案件に対する控訴権を留保しているゆえに、彼の苦難が完全に終わったとはいいがたい。 |