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オーストラリアで男性同性愛者による献血は禁止
2005/08/12 19:35
(オーストラリア)オーストラリア人の男性同性愛者が、同性間の性的接触を理由に輸血を断られたとして、オーストラリア赤十字に対して訴訟を起こした。
Gay.com.ukによると、マイケル・ケイン(22)は火曜日にタスマニア差別防止委員会とオーストラリア人権委員会に苦情を提出した。ケインは献血をしようとした際に、最近ほかの男性と性的関係を持ったことを理由にそれを拒否された。
オーストラリアのロビーグループは、HIVやゲイ社会に対する古く誤った理論や認識を元に、同性愛者の男性を阻害することは倫理に反していると述べた。最近、同じような改正を望む圧力がアメリカの政策に対してもかかってきているということが報道された。
献血を希望する人に対して、許可される前に様々な質問が行われる。その中には、過去12ヶ月の間に同性と性的関係を持ったかという質問も含まれている。これに対して活動家は、この質問自体が全ての同性愛者の男性が危険な性的交友をしていると決め付け、ゲイでない人たちに対しては集められる血液は健康なものであるということを保証しているようなものだ、と語っている。
「赤十字側は、献血をする人に対してゲイであるかどうか、もしくは同性性交友を持ったかではなく、全員に対して危険な性行為をしたか、そして性交友は決まったパートナーとのみのものなのかを質問すべきである。」、とタスマニア・ゲイ&レズビアン人権グループのロドニー・クルームがオーストラリアのABCに語った。「相手が同性であったかという事は全く関係がない。」
しかし、赤十字の代表者はこのオーストラリアの禁止政策を変えるつもりはないと言う。
「この政策は、性的嗜好に対してではなく性交友に対するものである。」と赤十字側はオーストラリアの新聞社に語った。
アメリカやイギリスでは、献血者が不足状態にあることは広く知られているにもかかわらず、エイズウィルスが突発した1980年代前半に、危険性行為やそうでないに関わらず男性と性行為を持った全てのゲイ男性が献血をすることを禁止している。 |