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ニューヨークのゲイにとって危険な夏
2005/08/19 11:39
(ニューヨーク市)この夏、ニューヨークのゲイは100件近くの暴行を受けたことが発表された。
ゲイの人気クラブであるロキシーに向かう途中、ゲイの男性2人が日曜日の朝方に暴行を受けた。被害者の1人は33歳の男性で、肩を脱臼し、顔を切りつけられた。彼は応急処置を受け、病院へ運ばれた。
警察は被害者の身元公表を拒否したが、被害者が2人組の男に襲われた際、早口で同性愛嫌悪(ホモフォビック)な言葉を浴びせられたという。
容疑者は現場から逃走し、警察側は有力な犯人像があるものの、今のところまだ逮捕へは至っていないという。
ほとんどの暴行は都市の様々な場所で発生しており、軽症で済むが、6月にブルックリン在住の32歳の男性は3人に殴れ、蹴る等の暴行を受けた後にゲイを罵ったという。
この被害にあったドゥワン・プリンスさんは、数週間昏睡状態だったという。
6月と7月だけで、ニューヨーク市のゲイに対する差別や暴行事件(ヘイト・クライム)は85件起きており、8月に入ってから日に日に増しているという。
反暴力委員会(AVP)所長のパットン氏は「最近の動向から見て、ゲイに対するヘイト・クライムは2003年の第二半期から2倍近く上昇しており、今もなお高く推移している。背景には人種や反ユダヤ系の差別があり、LGBTコミュニティーに対する暴力は益々深刻になってきている。」と述べた。
パットン氏は、AVPのメンバーが来週にもブルームバーグ市長に会う予定で、「ゲイ・コミュニティー外の指導者の声が必要だ」とし、ゲイに対する暴力に対応するように交渉するのが目的だという。 |