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カリフォルニア州議会を同性結婚法案が通過
2005/09/10 13:07
(カリフォルニア州サクラメント)カリフォルニア州議会で火曜日、同性結婚法案が可決された。州議会により同性結婚が認められる例としては、合衆国で初めてとなる見通し。
法案はサンフランシスコ市の民主党議員マーク・リノ氏によって提出され、賛成45反対35の賛成多数で可決された。賛成票のうち4票は、前回の投票で同性結婚法案に反対票を投じた民主党議員によるもの。
カリフォルニア州議会は、上下両院共が民主党勢力で占められており、上院では、この法案が今月1日に可決。
一方、同性結婚法に反対している共和党アーノルド・シュワルツェネッガー州知事は、この法案に対して「知事拒否権(VETO)を発動し、同性カップルが結婚できる法案を拒否する」と水曜日の夜に声明を発表している。
これにより、カリフォルニア州では、同性結婚法成立の行方は不透明となっている。
2002年の住民投票でカリフォルニアの有権者は「結婚は一人の男性と一人の女性による」と規定する、実質上同性結婚を禁止する法案に賛成を示しているが、同性結婚の禁止をめぐっては訴訟が起こされている。
カリフォルニア州最高裁は2004年、サンフランシスコ市長ギャビン・ニューサム氏が発行した4000を超えるカップルへの結婚許可証を無効とする判決を下し、議論を呼んだ。
同性結婚反対派は来年の投票で、同性結婚の禁止を盛り込んだ憲法修正を行うことを目標として活動を続けている。
法案の通過をうけて「今日は悲しい日だ」と述べるのは、ランカスター選出の共和党議員シャロン・ランナー氏だ。
「カリフォルニア州民は私たち(議員)に、経済や教育、不法移民といった大切な問題について取り組んで欲しいと思っているはずだ。それにも関わらず、5年前に「結婚は男女間で成立するもの」と有権者が決めたことについて再議論を行い、今日の大切な数時間を費やしてしまった。議会が有権者の声を反映していない証拠だと思う」ともランナー氏は話す。
マサチューセッツ州は、2004年に、同州最高裁の判決を受けた形で同性結婚を容認する合衆国で最初の州となっている。マサチューセッツ議会では来週、同性結婚を禁止する修正案への是非を問う投票が行われる予定だが、この修正案は否決されると見られている。 |