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イタリアの健康局長官、同性愛者の献血を拒否した病院に警告
2005/09/12 13:15
(ローマ)イタリアの健康省長(日本で言う厚生省)がゲイの男性の献血を拒否したミラン病院に対し、同性愛者による献血を許可するよう問い合わせていたことが分かった。イタリアの法律では同性愛者の献血は承認されている。
先週、39歳の作家であるパオロ・ペドーテ氏はポリクリンコ病院にて、彼がゲイであることを告げた際、献血を断られた。同性愛者からの献血を拒否された時、ペドーテ氏は看護婦にイタリアの法律は決して差別をするものではないはずだと忠告したが、病院内の規定によってゲイからのドナーは受け入れられないという決定を下された。
月曜日、健康省長のフランセスコ・ストラース氏はこの病院の実態を「大変深刻なことで、誠に遺憾である。」と述べた。また同氏は「我々は病院の管理責任を追及するつもりだ。実際に起こったこの事態に関しては立ち入り捜査をすることもあり得る。」と続けた。
しかし病院側は少しも行政の意見を聞き入れておらず、当病院の院長であるパオロ・レビュラ氏は「これは血液を受け取る側の患者を保護するための基本的な処置である」と述べた。
近年同性愛者の献血を禁止する動きが高まっている国はアメリカ、カナダ、オーストラリアに続き、他の国々に及ぶ。
先月には、オーストラリアのゲイの男性が赤十字の規律に反するとして、献血の断念を余儀なくされた。一方、米国赤十字による献血活動は、大学キャンパス内のいくつかで禁止され、今年 4 月にはニューハンプシャー州立大学の学生が、同性愛者排斥と合わせて献血クリニックを警戒視する運動を起こした。 |