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10代のトランスジェンダーを殺害した男2人が有罪判決
2005/09/22 13:23
(アメリカ)生物学上男性とされる10代のトランスジェンダー(性同一障害者)に対して、性的な関係を持った男2人が殺人罪として有罪判決となった。また、事件は差別犯罪(ヘイトクライム)としても明らかであった。
逮捕されたのはマイケル・マギソン氏(25)とホセ・メレル氏(25)は、被害者であるグウェン・アラウホ氏を殴り吊るし上げた上に、窒息死させたとして第二級殺人罪、禁固15年を言い渡した。裁判所はジェイソン・カザレス氏(25)も第三者的に犯行に関わっているとして、留置している。
17歳であった被害者のアラウホ氏は出生時、エドワードという名前を付けられたが、成長するにつれ自分は女性であると思うようになった。自分の名前をリダとして、2002年の夏に被告側と会っていた。
マギソン氏とメレル氏は彼女とセックスをしたものの、アラウホ氏の性別に疑問を持っていたという。2002年10月4日の朝に、サンフランシスコ郊外ニューアークにあるメレル氏の自宅で事件は発生した。
初公判中、被告側の弁護士の口頭陳述によると、アラウホ氏が死亡した夜、目撃者として現場に居た一人のハロン・ネイボーズ氏を含む3人が共謀して犯行に及んだとされていたが、ネイボーズ氏は目撃のみで、殺人罪には該当しなかった。
しかし、2回目の公判でメレル氏とマギソン氏が一緒に犯行を企てたことが明らかになった。
ネイボーズ氏は1回目、2回目の法廷でアラウホ氏が事件発生の直前、彼女の下着を剥ぎ取り、生物学上男性であると分かった後、残忍なやり方で暴行をしたと証言した。
マギソン氏はアラウホ氏を吊るし上げ殴ったことを認めたが、その夜起こった大半のこと、また窒息させたことについてまでは覚えていないと証言した。また、マギソン氏はネイボーズ氏も犯行に加わっていたと主張。
しかし、メレル氏は検察官であるクリス・ラミエロ氏に泣き崩れ、マギソン氏がアラウホ氏を窒息死させたことを認めたかどうか直接尋ねてきたという。またメレル氏はマギソン氏が殺人犯だということを特定すべきだと証言した。
検死解剖の結果、頭部損傷による仮死状態で死亡したことが判明した。
ネイボーズ氏はメレル氏が缶のようなものとフライパンでアラウホ氏の頭部を殴ったことを証言したが、メレル氏はアラウホ氏に平手打ちをしただけで、フライパンで殴ろうとして彼女に見せたのみだとし、アラウホ氏に致命的な大怪我を負わせたことに関しては頑なに否定している。
カザレス氏は犯行当時、家の外におり、シエラ・ネバダ・フットヒルにある墓地に遺体を埋めるのを手伝っただけだと証言している。 |