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ゲイパレード開催を拒否したポーランドの市長に裁判の可能性
2005/09/26 19:06
ワルシャワ市長が、同市におけるゲイパレードの開催を拒否したことで、欧州裁判所に訴えられる可能性が出てきた。
レヒ・カジンスキー市長はパレードの禁止によって市長の同性愛者に対する差別が明らかになったとして、同性愛者人権団体が起訴をする予定。
事の発端は、今年初めのカジスキー市長による、ワルシャワ市内でのプライド・パレード開催の拒否。市長はゲイパレードを、‘ジョーク'だと批判した上で、パレードの開催日が第二次大戦記念式典と重なるため許可できないと話した。 市長のパレード開催拒否の決定に反し、ポーランドの同性愛者、ヨーロッパ各国から集まった政治家やゲイアクティヴィスト(活動家)によって、非公式のプライド・パレードは開催された。
同性愛者、同性愛者支持の政治家であるゲイアクティヴィストは、市長によるパレード開催拒否は自由権の侵害にあたるとし、欧州裁判所に市長を訴える考えだ。 今回の訴訟が欧州裁判所で聞き入れられるかどうかはまだ確かではないものの、EU(欧州連合)はポーランド政府に対し、同性愛嫌悪的行動を控えるように忠告している。
加えて、今年初め、緑の党に所属する欧州議会議員がEU諸国に対し、ポーランドの反同性愛政策について検討するよう求めている。
「EUに加盟する条件として、ポーランドは、欧州人権規約を支持することに合意している。人権規約はとりわけ、少数者の人権と、州や市の決定に対して適用されるものだ」と緑の党欧州議会議員キャロライン・ルーカス氏は6月に語っている。
カジンスキー市長は、今回訴えを起こされた件に関してまだコメントしていない。今年5月のゲイパレード開催拒否から数週間後、カジンスキー氏は、右派の‘家族擁護'団体による‘ノーマリティー・パレード(正常なパレード)'の開催には許可を出している。 |