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ジョン・ロバーツ氏 上院公聴会で同性愛者の権利についての質問を受ける
2005/09/27 12:02
アメリカ上院司法委員会の委員長を務めるアレン・スペクター氏(共和党)は、ジョン・ロバーツが判事を務めた1996年のコロラド州法の反同性愛に関する訴訟で、判例をくつがえしたことについて質問をした。
保守派のジョン・ロバーツ氏はブッシュ大統領から連邦最高裁判事への指名を受けている。
スペクター委員長は、ロマーvs.エヴァンズ訴訟をとりあげ、「あなたは、同性愛者の権利を支持している人たちに対して、議論のアドバイスを与えたことがあるようだ。ここに、ホーガン・ハートソン弁護士事務所のウォルター・スミス弁護士の発言からの引用がある。」
「その中でスミス弁護士は、あなたのロマーvs.エヴァンズ訴訟における関わり方についてこのように述べている … ‘最高裁における訴訟の中で、ゲイコミュニティーの力になろうと努めている'と。また、スミス氏はこのようにも述べている … ‘よい弁護士ならば誰でも、担当する訴訟の内容が、個人的に自分を道徳上、宗教上不快にさせるようなものならば、または、訴訟内容が自分を不快な思いにさせることで、弁護士としての自分の能力に支障をきたしてしまうのならば、その訴訟を担当しないのが当然だ'と。」
「ジョン−あなたについて言及されているわけだが−、恐らく担当しなかっただろう、と。つまりあなたがこの訴訟に関わったということは、少なくとも、訴訟内容が不快な思いをさせるようなレベルには達していなかったというわけだ。このこと〔ロバーツ氏の行動〕は、明言はされていないものの、ゲイコミュニティーに対するあなたの所感を正確に表現するものと考えてよいだろうか?」と質問。
この質問に対しロバーツ氏は、「私はよく、弁護士仲間に、特に私の専門分野において仕事を手伝うように頼まれていた。頻繁に裁判中の訴訟に関わった。私は、依頼のあった件を今まで一度も断ったことはない。担当する訴訟内容が自分を道徳上不快にさせるようなものがあるというのはその通りだと思うし、自分が不快な思いをしたこともあったと思う。しかし、私の考えでは、よい弁護士というものは、訴訟依頼主の立場に立つのではなく、どんな訴訟のどんな立場においても、適切なアドバイスと議論ができるものだ。先ほど述べたように、私は今まで弁護士事務所から依頼を受けてそのアシスタントとして関わったことは頻繁にあったし、その依頼を一度として断ったことはない」と応えた。 |