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マサチューセッツ州議会 同性結婚禁止の提案を拒否
2005/09/28 10:45
(マサチューセッツ州)アメリカで初めての同性結婚法が施行されてから約1年。マサチューセッツ州議会は14日水曜日、同性結婚を禁じてシビルユニオン制度を導入することを盛り込んだ州憲法修正案を否決した。
州議会で同性結婚を禁止する提案が行われるのは、これで2回目となり、2006年の住民投票での争点にするために議会投票にかけられたもの。州法では、特定のテーマが住民投票の争点として認められるには、2回連続して立法府の賛成を得ることが必要と定められている。
2時間弱に及んだ議論には、上下両院の議員が出席し、賛成39対、反対157で憲法修正案を否決。一昨年の同性結婚法案の採決では、多くの法案反対者が州議会議事堂に集まり、議会は長時間にわたって紛糾した。一方今年は目立った反対運動もなく、昨年は同性結婚を禁止するための州憲法改正を支持していた議員も、今回の投票では「多くの同性愛カップルの結婚する権利を否定するのは、もはや正しいこととは思えない」と述べて、修正案に反対票を投じた。
「同性結婚はもう普及しているし、同性愛者が結婚することで市民は何の影響も受けていない。影響があったのは、法律で結婚を認められることになった同性愛者たちだけだ」と述べるのは、州上院議員のブライアン・リース氏だ。共和党員であるリース氏は、以前は憲法修正案賛成派だったが、「同性結婚を認めないとする修正憲法案は、昨年までは正しいことだし、(シビルユニオン制度を設けるのだから)妥協案だと思っていた。しかし、今となってはもう妥協案だとは思わない。」と語る。
マサチューセッツ州最高裁は2003年11月、州憲法に基づき、同性愛者にも結婚する権利が認められる、とする判決を下した。同性愛カップルの初めての結婚式は、最高裁の判決を受けて州議会が憲法修正を試み始めてから2ヶ月後の2004年5月17日に行われた。州最高裁判決以来、6100組以上の同性カップルが結婚している。 |