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亡命したイラン人のゲイ男性が拷問実態について語る
2005/10/04 00:53
(ロンドン)イランの同性愛者グループによると、22歳の男性がゲイであることを理由にイランで拘束され、鞭で100回打たれた後に、逃亡していたことを明らかにした。
亡命先のペルシア人系ゲイ・レズビアン団体によると、今回亡命した男性はイスラム教国の王族(Amir)であったという。
グループは声明の中で、その王族の男性がイランで再逮捕され、死刑になる危険性があったため収容施設から逃亡。現在、その男性がどこにいるか、また彼の出身国などは明らかにしていないという。
ペルシア・ゲイ・レズビアン団体は、彼が大学在学中に同性愛嫌悪的な嫌がらせを度々受けていたという。
彼は、以前パーティで逮捕され、罰金を支払うよう命じられたこともあった。また、それ以外にも、革命党の警備隊やバシージ(原理主義者)などに拘束されたこともあった。
彼の説明によると、投獄中には100回鞭で叩かれたという。
グループによると、国の権力者がスパイとなってゲイサイトに入り、ゲイを装って彼をおびき出す罠をかけたという。
「これはイスラム原理主義の支配体制における新たな同性愛嫌悪の例だ。」とイギリスLGBT人権団体のアウトレイジ!(Outrage!)のブレット・ロック氏は述べた。
亡命したイラン人で結成されたもう1つの同性愛者人権団体ホマン(Homan)は、イラン政府が1979年以降4000人のゲイを処刑したと抗議している。
先月にはゲイの男性1人が死刑になり、7月19日には十代のゲイの少年2人がマシャード市の北東域で公開処刑され、その絞首刑に対しては国際的な非難を浴びたばかりである。
イラン政府は、その少年たちが13歳の男の子をレイプしたとして、国際人権保護団体の異議申し立てはすべて拒否されている。(>>関連ニュース)
EUの数カ国では、イランでのゲイの扱われ方を考慮して、違法入国した同性愛者の強制送還を一時中断する処置を取っている。 |