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チェコ共和国 パートナー法案可決に向けて動く
2005/10/08 22:06
(プラハ)同性愛者カップルにドメスティックパートナーシップの登録を認める法案が、野党共産党の支持を得て、チェコ議会の重要な委員会を通過した。
チェコ政府が同法案の通過に取り組むのは今回で4回目。前回2月の決議では、反対票が賛成票を1票上回ったために否決。しかし、今回は共産党の支持によって法案の通過が有力視されている。
法案の内容は、同性愛者カップルに@お互いの医療ケアにおける発言権 A異性愛者カップルと同等の相続権 B破局した場合にどちらかが一方に対して行う経済的支援の権利などを認めるものとなっている。
ドメスティックパートナー登録をしたカップルには、IDにドメスティックパートナー登録を結んでいることが記される。
この法案に唯一反対しているのが、キリスト教民主連合。キリスト教民主連合は、ゲイやレズビアンをカップルとして認知することは、‘伝統的家族観'の価値を弱めることにつながると述べている。
キリスト教民主連合は、2008年に行われる予定の総選挙で、同性愛者カップルへのドメスティックパートナー登録を争点の一つにするつもりであり、世論調査によると、チェコ国民の大部分が同性愛者カップルを認知することに反対していると話す。
ゲイ・ライツ・アクティヴィスト(同性愛者権利活動家)たちは政府に対し、キリスト教民主連合が本格的に活動を始める前に、議会での法案通過を目指した最終投票を行うように働きかけている。
現在、EU加盟国の多くが同性愛者のカップルにも一般のカップルと同等に近い権利を認めており、今年12月には、イギリスでシビル・ユニオン制度が施行される予定。
EUで同性結婚が法律上認められているのは、オランダ、ベルギー、スペインの3カ国。 |