ニュース
ポーランド、同性愛者嫌悪の政党が勝利
2005/10/14 17:17
(ワルシャワ)ポーランドで行われた総選挙で、保守派の野党「法と正義」が政権を擁立した。「法と正義」は国会で25%以上の議席を得て、今後、右翼政党「市民プラットホーム」と連結していく模様。
国会では、同性愛者にもっと市民権を与えるべきと訴えている左派、民主主義のレゼック・ミラー首相と、保守派が対立をしていた。 しかし、保守派の指導者であるジャロスロー・カツインスキ氏が首相に就任することは時間の問題である。選挙活動中、ポーランドの同性愛者が、彼の同性愛嫌悪的な対応はEUの憲法に違反しているとしたが、カツインスキ氏はそれを退けた経緯がある。
また、カツインスキ氏の双子である、レフ・カツインスキ候補がポーランド大統領選挙に立候補したが、当選に必要な50%以上の得票率を確保できなかったため、野党「市民プラットフォーム」のトゥスク党首との決選投票が今月23日行われる予定である。
弟のレフ・カツインスキ氏は、現在ワルシャワ市長を務めており、今年5月にはゲイパレードを禁止命令を下したが、2500人以上の人々が法令を無視し、マーチを決行している。
このとき、法令を守るため数百人の警備隊が出動する事態となったが、警備隊の中には一緒にマーチに参加し、祝福する者も続出したため、マーチを中止することが出来なかったという。
今月初めにはポーランドのLGBT団体が抗議活動のためにHRCに居座り、ゲイ・レズビアンの市民権濫用を理由にレク・カツインスキ氏を提訴するよう抗議を行った。
ジャロスロー・カツインスキ氏は、もし弟が大統領選に勝利したとしても、首相として任務を行使はしない。だが、彼には国と連動して支えていくことを求めていくだろう、と話した。
ポーランドでは、首相が最も大きい権力を持つ一方で、大統領には拒否権と立法措置を取ることができる。 |