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ポーランドの次期首相候補 同性愛は‘不自然'と発言
2005/10/19 09:11
(ワルシャワ)ポーランドの次期首相候補が雑誌のインタビューで、同性愛は不自然であると発言した。
そして、「同性愛者は、その行動から、他の人たちを‘感染'させようとしているため、政府がその阻止・介入を行わなければいけない」とも述べている。
保守党「法と正義」から次期首相への指名を受けているカゼミェレズ・マルチンキェヴィチ下院議員は、ポーランド版ニューズウィークに対し、同性愛を普及させようとすることは、他の人々の自由を侵害する行為だと語った。
「同性愛は不自然だ。従来の家族のあり方こそが自然で、国はその家族を守らなければならない」とマルチンキェヴィチ氏は語り、同氏の所属する保守政党の他の議員の考え方を繰り返した。
また、マルチンキェヴィチ氏は「同性愛によって他の人を‘感染'させようとする者がいれば、その時は、政府は自由の侵害に対して介入措置をとらなくてはならない」とも述べたが、それ以上は詳しく話さなかった。
マルチンキェヴィチ氏は、同氏が性的指向に基づいてではなく、行動によって人々を判断していると主張。しかし、同性愛者権利団体などによるパレードや様々な運動によって‘同性愛を広めようとすること'は、受け入れられないと話している。
「法と正義」の党は、9月25日の選挙で中道右派の政党「市民プラットフォーム」と連立で議席の過半数を獲得し、現在は連立内閣組閣交渉にあたっている。
「法と正義」、「市民プラットフォーム」は数週間以内に新政権を発足させる見通し。先月の選挙で敗北した左派政権に替わる形となる。
「法と正義」所属のワルシャワ市長レヒ・カジンスキー氏は、23日に行われる大統領選挙の候補者で、強力な同性愛反対派として知られている。
今年6月、カジンスキー市長はワルシャワ市内でのゲイ・パレードの開催許可発行を拒否。市長の開催拒否決定にも関わらず、2500人以上がパレードを開催、参加した。これに対し同性愛反対派は、行進の列に卵や石を投げつけ、29人が警察によって拘束された。
共産主義下では、同性愛はタブーとされた。ポーランドでは故ヨハネ・パウロ II 世(ポーランド出身)の影響によってローマ・カトリック教会が大きな存在となっており、教会は同性愛を認めていない。 |