ニュース
アイルランド ‘同性愛者に養子縁組の権利を'
2005/10/20 13:27
アイルランドの民間放送が伝えるところによると、今月アイルランドのレズビアンカップルが、国内での養子縁組法改正を求めてアクションを起こすという。
アイルランドの現行養子縁組法は、英国の養子縁組法と同様の内容。カップルは、結婚している場合に限り連名で養子を迎えることができ、同性愛者カップルは連名で養子を迎えることができない。
同性愛者カップルが養子縁組をする際は、カップルの一方の名で行うが、この場合、子に対する両親の権利に影響があることになる。例えばカップルの一方が死亡した場合、残された一方が子の監護権などを主張する際に問題が生じる恐れがある。
コーク市に住むレズビアンカップルは、現在2人で養育している子を連名で養子に迎える手続きを実際にすることで、アイルランド政府に対してプレッシャーをかけたいとしている。同カップルは、「私たち2人の連名でしか、養子縁組はしない」と話す。この動きは、同性愛者の養子縁組法をめぐって、国際的に注目を浴びることになる。
イングランドとウェールズでは今年末から、未婚カップルと同性愛者カップルも連名で養子縁組ができることを定めた2つの法案が施行される。養子縁組をサポートするグループが、2002年から議会における法案通過に尽力してきた。
スコットランド議会は現在、イングランドとウェールズの新養子縁組法と同様の法案を通過させる過程にあるが、スコットランドのキリスト教会司祭キース・オブライエン氏は法案について‘歪曲した社会的実験'だと発言。
オブライエン氏は過去にも「同性愛者カップルは、不安定で破局しやすいことで悪名高いではないか」と発言している。
アイルランドの同性愛者権利擁護団体ゲイ・アンド・レズビアン・イクオリティ・ネットワークは、政府は、異性愛未婚カップルと同性愛者未婚カップルの両方に養子縁組の権利を与えるように法改正を行うべきだと話す。アイルランドの子ども省(Ministry of State for Children)のブライアン・レニハン大臣は、現在そのような計画はないと主張している。 |