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ポーランド大統領選、保守のカチンスキ氏が勝利宣言
2005/10/25 13:50
(ワルシャワ)23日行われたポーランド大統領選の決選投票は即日開票され、中央選挙管理委員会などによると、愛国主義的で保守層に支持された右派政党「法と正義」を率いるレフ・カチンスキ・ワルシャワ市長(56)が、中道右派政党「市民プラットフォーム」のドナルド・トゥスク党首(48)を破り、勝利を確実にした。
カチンスキ市長は23日夜、「今日の結果は家族や支持者のお陰」と事実上の勝利宣言をし、トゥスク氏を支持した国民に融和を呼びかけた。
カチンスキ市長は選挙期間中、第2次大戦で破壊されたワルシャワ市の被害額を算定し、ドイツに補償を求める姿勢を見せていただけに、対独関係が悪化する懸念も出ている。
選挙管理委員会が24日未明に発表した開票率90%での最終途中開票結果によると、両者の得票率は54・47%対45・53%、9ポイントの差を付けており、同市長の勝利が確実となった。公式結果は24日午後2時(日本時間同日午後9時)に発表される予定。
同市長は、先月25日の総選挙で第1党となった「法と正義」の党首を務めるヤロスワフ・カチンスキ氏の双子の弟。
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カチンスキ市長は対外的には「自国の利益第一」、内政では刑罰強化による治安の向上、弱者保護の経済運営を訴えている。23日夜には、退任するクワシニエフスキ大統領以上に「大統領権限を行使する」と明言しており、周辺諸国にとってもポーランドの内閣にとっても、“ うるさ型 ”の大統領が誕生することになった。(読売新聞)
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