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クロアチアの同性愛者が新聞で一斉にカミングアウト
2005/10/31 16:50
保守的な国家で名高いクロアチアで、大勢のゲイ・レズビアンが一斉にカミングアウトした。クロアチア・ゲイ協会によると、国内2大新聞の「Jutarnji List」、「Vecernji List」そして、いくつかの雑誌に1200人分の名前が広告として掲載されたという。
フランス・プレスによれば、クロアチアの伝統的かつ、カトリック色が強い社会において、同性愛者らが偏見に立ち向かうために試みたとしている。 1ページ目の広告の見出しには「もうこれ以上隠したくない。」と記載されているが、性的指向や身分を匿名にしたい人々は下の名前と年齢のみが記載され、GとLの文字はそれぞれゲイかレズビアンかどうかを表している。「これは唯の始まりに過ぎない。私たちと社会を分離させるものは全く無くとも、私たちを一体にするものはたくさんある。貴方の偏見をもう一度考え直して。」と続く。
「イスコラク」(Iskorak)というゲイ人権団体の活動家は、名前のリストは当団体のインターネットサイトにて集められたものである。クロアチアの人口、440万人のうち、推定88%の人々がローマ・カトリック派で、教会は同性愛を「障害者」または「倒錯者」として見なしている。
クロアチアは、1991年にユーゴスラビアから独立した。社会主義政権の下、同性愛は現在もなお、違法とされている。同性愛者は2000年に限られた権利を手にし、2年後に行われた初めてのゲイ・プライド・パレードには、厳重な警備体制が敷かれた。 |