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シンガポール政府 ゲイ・パレード開催を破棄
2005/11/05 16:29
(シンガポール)10月の第2週、リー・シェンロン首相は、「大部分のシンガポール国民が保守的価値観を持ち、ゲイ・パレードへの理解が得られない」として、同国内では事実上ゲイ・パレードが行われない見通しであることを示した。
リー首相は6日、外国人記者との昼食懇談会において「シンガポール国民がホモフォビック(同性愛嫌悪)だとは思わない。私は、同性愛者が、ちょうどあなた方や私と同じ人間であるということはもっともだと思う。しかし、シンガポール国民の中にはこの考え方に強い反対意見を持っている人がおり、我々はそのことを知っておかなければならない」と発言。
「ゲイ・パレード…シドニーやロンドン、サンフランシスコでは開催できるだろうが、シンガポールでできるかどうかわからない」(リー首相)
シンガポールにある同性愛者サポート団体や、同性愛者への理解を持つ人たちは、シンガポール政府に対し、合意の上で行われる同性間性行為を刑法の処罰適応犯罪から除外するよう求めている。
同性愛者サポート団体は声明の中で「政府は、反同性愛者グループが明らかな差別行動を行っているか、宗教心に基づいた少数の人によって行われる運動であるかどうかを見極めなければならない。反同性愛者グループは例え少人数であっても、自分たちの声を広めるような影響力、資金力を持っているため、多くの人が反同性愛的であるように見えるだけだ」と話している。
シンガポール政府は今年初め、アジア最大のゲイ・イベント開催を取り消した。同イベントは、2001年からシンガポールで開催されていた。
>>外務省 HP 「最近のシンガポール情勢と日・シンガポール関係」 |