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ゲイの教師 性的指向を理由に退職処分に
2005/11/14 15:25
(カリフォルニア / サンタ・クララ)同性愛者であることを理由に退職を迫られたとして、北部カリフォルニアにあるレイヴェンズウッド学校区で教師をしていた男性が、同学校区に対し訴訟を起こした。
原告エミット・ハンコック氏は、同性愛者であることを明らかにした後から、学校区が同氏に対する差別的嫌がらせを行うようになったとサンタ・クララ郡上級裁判所に主張。
またハンコック氏は差別的嫌がらせに加え、学校区が同氏に対して教室での職務遂行を妨害し、また教えるという行為そのものを禁止することにより、退職を迫ったとも訴えている。
原告側弁護士ウォーキーン・マッコイ氏によると、訴訟の発端になる事件は、ハンコック氏の担任していたウィロー・オークス小学校5年生の生徒数人が、互いを‘ホモ‘のような差別的な名前で呼び合っていたことを、同氏が‘やさしさに欠け、不適切な‘呼び方だと生徒に注意したことだった。
注意を受けた生徒は、ハンコック氏にゲイであるかどうかを質問し始めたという。
ハンコック氏は、「同性愛者である」と答え、生徒はそのことを帰宅後両親に話したとみられる。
同性愛者であることを公にした直後、ウィロー・オークス小学校校長と学校区を担当する役人が職権を剥奪したため、同氏は訴えを起こした。
訴訟内容によると、ある学校区役人はハンコック氏に対し「あなたのセクシュアリティーは‘非常に不道徳'。私があなたを解雇できたらいいのに」と言い、さらに「もしあなたが辞職しないなら、一生をコピー作業で終えるような学校に転勤させられることになるでしょうね」とも言ったという。
マッコイ弁護士は「サンフランシスコに近いこの街で、こんなにも明らかな性的指向に基づく差別が容認されていたことは非常にショッキングだ」と話している。 |