ニュース
スウェーデン 最大プロテスタント教会がゲイ・ユニオンの式典を是認
2005/11/17 13:37
(ストックホルム)スウェーデン国教会は、教会による大集会が行われれ、賛成160、反対81で同性愛者カップルへの式典を是認する提案を承認した。
教会からの結婚の承認を受けるには、シビル・パートナーシップ同意書に署名していることが前提とされる。
スウェーデンでは、同性結婚は認められていないが、カップルが役所に届けを出すことでシビル・ユニオン登録をすることができる。同性愛者カップルには法律上多くの権利が認められているものの、正式な結婚をしている異性愛者カップルに認められている権利の全てではない。
提案に反対票を投じた一人であるアルヴ・スヴェッソン司祭は「提案は、同性愛は罪であるとしている新約聖書に抵触する。同性愛者カップルへの教会における式典是認は、教会の土台を揺るがしかねない」と懸念を示す。
LGBT権利団体は、必ずしもこの教会の姿勢に喜んでいるわけではない。多くの団体は、教会が、異性愛者カップルに行う礼拝式と同様のものを同性愛者カップルにも提供するならば、教会の姿勢を好意的なものとして受け止めたかも知れない。
「教会が同性愛者の存在を容認するのは前向きなことだと思うが、やはりその内容が不十分である感はぬぐえない」と話すのは、スウェーデン最大の同性愛者サポート団体RFSLの議長を務めるSoren Andersson氏だ。
「同性愛者が、その存在を容認されるまで、30年もかかった。異性愛者カップルと同じ承認を受けられるようになるまで、さらに30年もかからないことを祈る」( Soren Andersson 氏)
一方、政府は、シビル・パートナーシップ登録を行おうとするカップルへの式典を拒否する役人がいる現状を受け、シビル・ユニオン法を改正する姿勢であることを明らかにした。
改正シビル・ユニオン法の下では、同性愛者へのシビル・ユニオン式典を拒否した役人に対して、式典担当役人としての資格を剥奪(はくだつ)することが可能になる。 |