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米国 同性愛者のテレビ視聴傾向
2005/11/17 15:40
(アメリカ)大手マーケティング会社が、同性愛者とその他すべての視聴者の比較を含む、アメリカ人のTV視聴の傾向を公表した。それによると同性愛者は同性愛をテーマにした番組と通常のTV番組両方の統合を求めていることが分かった。
調査を主催したサイモン・マーケットリサーチ社の主任行動研究家、マックス・キルガーは言う。
「それは人々が考えるよりもずっと複雑なメディア環境だ。同性愛者と異性愛者の視聴者が視聴しているという点で共有しているメディアはたくさんある。それが決まりきった型を打開する手助けになる。」
サイモン社は1年以上にわたり19,000人の人々を調査してきた。調査によると同性愛者は男性・女性共に異性愛者よりケーブルテレビや衛星放送に加入している割合が高く、調査では全人口の80%が加入者だったのに対し、同性愛者の加入者は91%に上るという。
メディアライフマガジンの分析では、同性愛者は、「Queer as Folk」「The L Word」や「Six Feet Under」などの番組が見られるプレミアムチャンネルを好む傾向があるとの結果だった。そしてバイセクシュアルやトランスジェンダーを含めると「Queer Eye for the Straight Guy」のような同性愛をテーマにした番組を見る傾向はさらに強くなる。
サイモン社によると先週同性愛・バイセクシュアル・トランスジェンダー(LGBT)といった人々によく見られたケーブルネットワークトップ5は、A&E、The Discovery Chanel, Lifetime, HBO, CNNだった。
LGBTの人々のテレビ視聴傾向のある専門家は、LGBTの人々が見ているチャンネルを知ることができるPlanetOutネットワークの情報などで、さらに詳細にどの番組を見ているかを知りたいと語った。
「それはネットワークの視聴率ではなく、実際に見られている番組の情報を得ることができる。」同性愛コミュニティのTV番組への興味などの情報を発行しているTVゲイガイドの発行者、リチャード・クラビッツ氏はそう語った。
サイモン社の調査では、人々の消費傾向も比較している。それによるとLGBTの人々は全成人人口と比較して最新の電気製品や外食、コンサートなどに消費する傾向が強いという。
サイモン社の社長クリス・ウィルソン氏は「広告主はLGBTの人々についてもっと知りたいと思っている。」と語る。同社はLGBT人口の一年あたりの購買力は6000億ドルを超えると見積もっている。
それに対し、クラビッツ氏は疑問を感じている。「ばかばかしいほど高い。同性愛者は子供を持っていないから、なんだって好きなことにお金を使うことができるなんていうのは古い神話になろうとしている。」と語った。 |