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スペイン 憲法裁判所が同性結婚法の合憲性を審理
2005/11/22 13:31
(マドリッド)スペインの最終審理を行う裁判所の一つが、カトリック教会や野党からの反対の中で、今年6月に制定された同性結婚法について、審理を行うことになった。
憲法裁判所は、同性結婚法の違法性を争いたい野党の要請を受け、審理を行う決定を下した。同性結婚は今年6月、教会と保守派の反対があったものの、与党を始めとする議会議員、スペイン国民の多数の支持を受けて合法化。
同性結婚反対派は、異性間の結婚だけを認め、同性結婚法は‘伝統的結婚‘の価値を揺るがすものであると主張。9月に、憲法裁判所に同法の違憲性を問う申し立てを行っていた。
憲法裁判所は審理を行う決定をしたものの、政府と同性愛者権利団体などは、同性結婚法が合憲であるとの支持を受けると確信している。議論はあるものの、同法は議会の承認を得て成立したものであり、社会的不公平に対する闘いの意味で、法律による変化は重要なものだったと同性愛者権利団体などは話す。
スペインは、現在世界で同性結婚を合法化している4カ国のうちの一つ。オランダとベルギーは同性結婚を先駆けて法制化しており、カナダは今年7月に法制化を実現している。アメリカでは、マサチューセッツ州で同性結婚が合法とされており、コネチカット州とヴァーモント州でシビル・ユニオンが法律で整備されている。 |