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フィジー ‘同性愛者修正プログラム'は同性愛者に苦痛を与えるだけ
2005/11/22 22:04
「同性愛者を異性愛者に変えるべく‘治療'しようというプログラムは、プログラムに参加する同性愛者に深刻な精神的苦痛をもたらす危険性がある」との声明をニュージーランドエイズ財団(NZAF)が発表した。
この声明は、憲法の人権保護条項にある‘性的指向'を保護の項目から削除する活動を続けているメソディスト教会の動きを受けてのもの。
イノケ・ディーヴォ中央委員は、ナウソリで行われる反同性愛デモへの参加を呼びかける教会からの申込書に応じなかった。
「権威ある世界中の内科・精神科医団体が、いわゆる‘修正 [ 治療 ] セラピー'を危険で不必要であると非難し、良い結果よりも、有害なものを生産すると指摘している」と話すのは、NZAF代表ラシェル・ル・メスリエール氏だ。
ル・メスリエール氏は「‘治療'プログラムを信じている人たちは、同性愛が病気、又は倒錯だという前提に基づいて行動している。同性愛は病気でも、倒錯でもない。 1973 年(注 1 )以来、同性愛は異性愛と異なる、人間の自然な性的指向として、選択するものではなく、治療の必要などないものとして認識されている。同性愛者も豊かな生活や人間関係を築くことができ、活動的に、建設的に、地域福祉に貢献することができる」と話す。
同氏は、オークランドで開催されたパンパシフィックHIV・AIDS会議での、ニュージーランド下院議会ラトゥ・エペリ・ナイラティカウ議長による発言:「太平洋のリーダーと教会は、同性愛者を社会の中で受け入れ、同性愛者や他の少数者への平等な人権を謳う法律を整備する必要がある」を繰り返し確認した。
注1 :1973年、アメリカ精神医学会が精神障害リストから‘同性愛'を削除。1993年には世界保健機関(WHO)が「国際疾病分類」から‘同性愛'を除外している。 |