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香港:同性愛に対する反応についての電話調査が始まる
2005/11/23 16:15
(香港)香港で一般市民の同性愛に対する考え方について、電話調査が一斉に行われた。人権や市民の自由を主張する団体などはこの調査を“非合理”であると主張している。
香港人権委員会の代表であるロー・ユーカイ氏は「少数派の権利を決定するために大衆の意見を聞くのは間違っている。少数派を保護するかどうかを多数派に聞く意味はない」と強く語った。
この調査は家庭内問題局から委託された独立法人のコンサルタント会社「MVA香港」によって実施されることになっている。対象は電話帳から無作為に選出された18歳から64歳の家族成員2000人。
ロー氏は、今回の調査の結果が同性愛の差別撤廃に関する法律制定への影響を及ぼすことを懸念している。「政府は私たちが国際人権条約の下に法を制定するという大事な責務を担っていることを忘れている。もし調査で反対意見があったとしても法律制定は避けられない。果たしてこの調査の意義とは何なのだろうか。」とロー氏は語る。
政府の報道官は「この調査は同性愛に関する市民の意識や受け入れる態勢。社会の対応や同性愛者の直面している差別、彼らの差別問題を訴える方法としても非常に意義のあるもの」と話す。
2月には、調査項目検討のために専門家や弁護士が選出され、6月には“性的マイノリティ・フォーラム”が開催された。
性的多様性のための人権団体で、責任者を務めるロビー・ショー氏はフォーラムに出席し、草案について“偏り”があると主張した。同氏は、絶対に作成者自身の価値観が質問に投影されないよう確認し、政府はそれらの項目をすべて排除した。しかし、ロー氏は「出来上がった調査質問はどんな感じになっているか私たちには全くわからない。」と述べた。
政府の報道官は「調査が自発性を要するものである限り、質問の公表はない」と話す 。 |