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中国 同性愛者らが団結とプライドを示す
2005/11/23 19:16
(中国広東省広州市)中国南部広東省の同性愛者たちは、自分たちの社会的認知・理解を得るために活動している。
チョン・ユンタオ氏と12人の同性愛者男性は、同性愛研究で著名な李銀河(リ・インホー)氏の「感情、性、社会改革」と題された広州市での講演会に出席した。
チョン氏は「私はゲイです。自分のセクシュアリティーに真っ直ぐに向き合わなければならないと強く思っています」と中国日報紙に語った。同氏は、自己のセクシュアリティーについてメディアを通じて公にした最初の中国人男性同性愛者であると見られている。
「昨年12月1日の世界エイズデーには、私は地元テレビ局の番組を通して、自分が同性愛者であることを公にしました」と話すチョン氏は、その後、中国北部天津市でトークショーに出演している。
「中学時代、男子クラスメイトが女子生徒に興味を持ち始めた頃、自分の興味は男性に向いていることに気が付きました。私は、香港の近くの社会的寛容度の高い広東省広州市(同省首都)に育つことができて、幸運だと思っています」
チョン氏は13歳の頃から同性愛文化に傾倒し始め、映画『フィラデルフィア』や『ウェディング・バンケット』を観て育った。自分の性的指向は今まで隠したことがないと言い、高校時代には、男子クラス委員の生徒に告白したこともあると話す。
「彼は私のことを拒絶したけれど、私は自分の性的指向を変えようなどとはしなかった」
チョン氏は両親のサポートを受け、自分のセクシュアリティーについて公にすることに決めた。2001年には「GayChinese.net」でボランティア編集者として働き始めた。
「GayChinese.netでの仕事を通じて、たくさんの同性愛者の友人−ボーイフレンドも含めて−に出会うことができました」
チョン氏は英文学を学び、広東外語外貿大学を卒業。同性愛文学やジェンダー論の文献を読み始め、権利獲得のために闘う欧米諸国の同性愛者に感銘を受けたと言う。
同氏は「広州市にはかなりの数の同性愛者がいるが、そのうちの多くが、自分のセクシュアリティーを公にすることができずにいる」と話す。
チョン氏は現在、より多くの人たちに優れた同性愛文化に触れてもらおうと、同性愛を題材にした西洋文学作品を翻訳している。
李銀河氏は中国日報紙に対し「研究結果から、中国の同性愛者男性は欧米諸国の同性愛者男性に比べ、女性と結婚する場合が多く、その点が二者の最大の違いであることが分かっている。これは、中国人男性が‘家'を守るためだけではなく、世間が期待する基準に沿うために結婚しなければならないという強い社会的圧力の下にいるためである」と語った。 |