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薔薇族、カーミラが相次ぎ廃刊へ
2005/11/29 14:53
(日本)日本のゲイ専門誌の草分けとして今年4月に復刊した「薔薇族」が再び廃刊となった。
薔薇族編集長伊藤文学氏の11月22日付けのブログのなかで、『薔薇族』またまた廃刊に! とのタイトルに続き「すべて"初めがあれば終わりがある"それは早いか遅いかの違いだが、復刊した『薔薇族』は、11月21日発売の1月号390号でまたまた廃刊に追い込まれてしまった。復刊して8冊目になる。(伊藤文学ブログより)」と語られている。
「薔薇族」は昭和46年7月、伊藤さんが経営する東京・世田谷の出版社「第二書房」が創刊した。読者が交際相手や友人を募集する「文通欄」、美少年モデルのヌード写真などを掲載し、大きな話題を集めた。また、文化人のファンも多く、美輪さんは伊藤さんの自宅にロールスロイスで乗りつけて創刊号を買いに訪れたほど。創刊7年目には、作家の寺山修司さん(故人)も寄稿した。
昭和60年代にはエイズ防止キャンペーンも展開し、創刊時は1万部だった部数は平成に入って3倍に膨らんだが、インターネットの普及で部数は3000部にまで激減。今年11月21日発売の390号を最後に廃刊となった。
また、ポット出版が発行するレズビアンマガジン『カーミラ』も2005年12月21日発売の10号で最終号となることをホームページで伝えている。
「カーミラは、2005年12月21日発売の10号を最終号とさせていただくこととなりました。短い間ではありましたが、応援してくださったみなさん、ありがとうございました!! カーミラ編集部(カーミラホームページより)」
「出版業界は、LGBT関連書籍に関わらず全体が低迷しており、市場全体で見ると1994年をピークに年々下降している。また、海外のLGBT関連書籍と違い日本のゲイ・レズビアン向け書籍は、一般流通に乗せることが難しいことなど、日本のLGBTを取り巻く環境にも問題があるのではないか」とゲイジャパンニュース関係者は話している。 |