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米国食品医薬品庁(FDA)、HIVウィルスを抑制する錠剤を認可
2005/11/29 22:52
Abbott社のプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)阻害剤を錠剤にした、「Kaletra」が米国食品医薬品庁(FDA)によって認可された。
Abbott社によれば、一般的に薬を服用する際、わずかな錠剤で効果が表われるという。またその錠剤は他のHIV/AIDS治療薬のいくつかと異なり、冷蔵保管する必要も無い。
同社は旧型のKaletraカプセルから新しい錠剤へ移行させるべきだと述べ、毎日一回ずつ服用する新型Kaletra(錠剤)は従来のカプセルと同じドラッグレベルを血液に提供する。
Katleraは旧型のカプセルが2000年に薬品として導入されて以来、何千人という世界中のHIV/AIDS患者の治療薬として役割を果たしている。
「錠剤のKaletraは研究者や患者から、医療記録に基づいて決められた食事方式や冷蔵保管といった制約に加え、一日に出来るだけ少ない量の摂取で新しい効果を得たいという必要性に応じている。」とボストンにあるニューイングランド・ハーバード・バンガード医療組織の研究者であるカルヴィン・コーヘン氏は述べた。
Kaletraは常に他の抗生物質と一緒に服用して、HIVウイルスに感染した人々を治療していく。Kaletraは二種類の薬品を混合したもので、LopinavirとRitonavirに分かれる。
フィルムコーティングされた錠剤はカプセルと大体同じ大きさで、アメリカで新しく処方される錠剤は黄色、従来のカプセルはオレンジ色である。
FDAによるKaletra錠剤の認可は薬物動力学(薬物の体内での吸収・分布・代謝・排泄の研究)によるデータ、「141:非HIV感染者・健康的な個人」に基づいている。
研究によると、「錠剤のKaletraを服用しても、従来のものと同等のドラッグレベルを血液に提供するどうか試す実験を重ねた結果、錠剤は総合的にみても耐性があることが判明した」とAbbott社の報告書の中でまとめられている。
しかしながら油断は禁物である。KaletraはCafergot、Migranal、 D.H.E.45、Ergotrate、Maleate、Methergine、Halcion、Hismanal、Orap、Propulsid、Seldane、Versedといった薬品に含まれる成分である、Dihydro、Ergotamine、Ergonovine、Ergotamine、Methylergonovineと服用はすべきではないとしている。
KaletraはまたRifampin(別名:Rimactane、Rifadin、Rifater、Rifamate、Flonase、Mevacor、Zocor)やSt. John社のWort(Hypericum perforatum)との共用も不可能であり、一日一回服用のKaletraはAgenerase、Sustiva、Viracept、Viramune、Dilantin、Phenobarbital、Tegretolと一緒に服用してもならない。
特に細心の注意が必要なのはバイアグラ(Viagra)、シアリス(Cialis)レビトラ(Levitra)の三種類で、Kaletraと一緒に服用すると副作用を引き起こす危険性が増大するとしている。 |