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イギリス:ブレア首相、公平な社会について言及
2005/12/23 14:49
(英国)イギリスのブレア首相はシビル・パートナーシップ法の施行に当たり、インディペンデント紙に「今回の改革は労働党の目指す公平な社会への一歩である」との声明を寄せた。
「今週、わが国のいたるところで何百というカップルが、自らの人生の中の大きな節目となる出来事を祝うことになるでしょう。彼ら・彼女らに続いて更に何千もの人々がこの数ヶ月のうちに法的にカップルとして認められ、法律上保護される関係を築く機会を得ることになるでしょう。
シビル・パートナーシップ法は政府による最大の改革ではないかも知れません。しかし、明らかな不公正を正し、恐れを排除し、安全な社会を作ることで、何万もの人々の人生をより良いものにするでしょう。今回の改革は労働党が国民に誓ったように、より公平で、より寛容な国を作るための一歩であり、「政治には何も変えられない」と信じている人々への答えでもあります。
この画期的な出来事は、これまで法的に無視され、拒否されてきた同性間の関係に対する状況に終わりを告げるものです。シビル・パートナーシップ法は登録した同性愛者のカップルに相続や保険、雇用、年金などに関して異性間のカップルと同じ権利・安心を付与することになります。加えて、住居と年金の共同支払いの権利も法的に認められることになります。もはや、共に生きていくことを決めた同性愛者カップルが、自らのパートナーの医療方針の決定に参加することを拒否されたり、パートナーの死後、自分の家を探さなければならないという状況を恐れる必要はないのです。当然、新しい権利には新しい責任が伴います。例えば、関係が破綻した時には、子供たちに経済的援助をすることが求められるでしょう。
今回の大きな改革には、長過ぎると言えるほどの時間がかかりました。1997年から同性愛者や両性愛者に対する社会の反応は劇的に変わってきました。一方で我々が今週目にした通り、未だに(同性愛・同性結婚への)反対意見も存在します。しかし、私はそれら(反同性愛)がこの国の大半の人々の意見を反映するものだとは思っていません。社会において、過去の敵意と猜疑心は寛容と理解へと変わってきました。しかしながら、わが国の法律や政治風土はその変化のペースに追いついていなかったのです。だからこそ私たち労働党が政権に就いた時、イギリスは不平等な時代の最中にあり、性的志向や宗教、年齢による差別が合法だったのです。それは私が打ち壊そうと決意したものでした。承諾年齢や他の問題に関する下院の議論で、前時代的で時には単に意地悪なだけとしか思えない偏見に基づいた反対意見を聞いた時、私は本当に打ちのめされるような気がしました。労働党政権は平等な社会を作るため、行動を起こさなければならないと感じたのです。
この8年間、我々はウィルソン政権の時のように、さまざまな社会問題に対し時には目覚しい進展を起こし、公共サービスと法を一致させてきました。同性愛男性の承諾年齢も平等化され、恥ずべき条項である「28条(注1)」も撤廃しました。仕事場における同性愛者に対する偏見・差別行為はまもなく違法となるでしょう。また製品やサービスの面でも、我々は同性愛者に対する差別行為を違法とするよう努力しています。来年1月1日からは同性愛者のカップルたちは初めて養子縁組をできるようになります。
私は、これらの時代に即した公平な改革をもたらしたのが労働党政権であることを誇りに思っています。また、私は、どんな政府もこれらの改革を覆すことはできないと信じています。他の政党がこれらを推進してこなかったと言うつもりはありません。しかし労働党政権が、平等な機会を全ての人に与える社会を実現するために行動しなければ、これらの改革は実現できなかったと確信しています。
シビル・パートナーシップ法は、より現代的で開かれた公正な民主主義国家を作ろうという現政権の決定に再び光を当ててくれました。言論の自由法や、働く親へのよりよい保障、スコットランドやウェールズへの段階的推移、よりよい公共サービス、新しい人権と平等委員会の設立などを伴って、私たちは未だに多くの国で厳然と存在している反社会的行為を打ち破る新しい力を目にしていくことになるでしょう。これら一つ一つが、全ての人に安全と機会を提供する私たちの最大の使命なのです。同様にそれらはインパクトを与えています。イギリスは多くの面で、過去のイギリスよりも時代に即した、公正で生き易い場所になっています。今年最大のよい出来事の一つである2012年ロンドンオリンピック開催決定は、私たちの認識の素晴らしさ、強さ、寛容さと、社会の多様性の上に達成されたものです。それ(オリンピック開催決定)は、この国に対する素晴らしいまでの信頼の証です。
もちろん無頓着でいられないことがまだまだたくさんあります。まだあまりに多くの不公平、差別があります。 しかし今週国中の至る所で行われているお祝いの中に、私たちの社会・国が正しい方向へ進んでいることを見ることができます。これは私たちが皆で祝うことへの、十分な理由でしょう。」
(注1)「28条」:1988年に制定された英国の地方政府条例 28 条のこと。「教育及び資料を出版する方法で同性愛を宣伝してはならない」とする、公的な場での同性愛 “ 助長 ” を禁止した条例。 |