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同性愛嫌悪者が判事に指名され最高裁が審理を拒否
2005/03/25
(ワシントン)ブッシュ大統領は議会の短期休会中にアラバマ州のウィリアム・プライヤー氏を連邦判事に任命したが、最高裁は、これが行き過ぎた行為かどうかという問題についての審理を拒否すると月曜に発表し、険悪な論争への発展を避けた。
アトランタの連邦巡回控訴裁判所に対して、プライヤー氏の任命休止を要求する3件の刑事訴訟があったが、法廷で退けられた。これらの控訴は、プライヤー氏の一時的な任命は、上院の持つ裁判官候補者を承認するか否かの決定権から巧みに逃れようとするための手段である、と訴えるものであった。
プライヤー氏は控訴院で判事として、フロリダ州で同性愛者が養子を迎えることを禁止する法律が制定された際に、その決め手となった票を投じた。フロリダ州は合衆国で唯一ゲイやレズビアンが養子をとることを禁止している州である。
プライヤー氏は以前から同性愛嫌悪者として知られていた。ブッシュ大統領が上院で彼を判事に指名しようとした際には、民主党員がこれを妨げたが、今回の判事任命を受けて、これらの民主党員やゲイの権利団体が怒りを露わにしている。
プライヤー氏は、以前アラバマの検事総長を務めていた際に、テキサス州の反同性愛法を守るために、法廷助言者として最高裁に提出する書類を書いている。これを書いたのはテキサス州の検事総長を除けば、彼だけであった。彼はその中で、彼の州アラバマでは同性愛者と異性愛者との間に法的な区別がされていないものの、各州には同性愛者を罰する権利があると述べ、さらに同性愛は小児愛や獣姦、屍姦に等しいと主張した。
またこの頃、彼はアラバマ州のウェブサイトに、反ゲイ組織や保守派グループのホームページはリンクさせたが、中立的派や彼とは異なる意見を持つグループのものはリンクさせなかった。
先月、ブッシュ大統領は再びプライヤー氏を終身判事に指名した。これが上院に認められれば、彼は生涯法廷に務めることになる。 |