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イギリス労働党、ビールで同性愛者にアピール
2005/04/02
(ロンドン)イギリスは総選挙に向けての準備を加速させているが、労働党はどうやら同性愛者たちにメッセージを伝える魅力的な方法を思いついたようだ。労働党は全国のゲイバーにたくさんのコースター(バーテンダーが飲み物のグラスの下に敷く小さなマット)を配布した。
“チャーリーと共に眠り、ハワードと共に目覚めよう”− コースターに印刷されたこのメッセージは、同性愛者たちに、もし彼らが自由民主党を支持すれば、実際には保守党の勝利を確実にしているようなものだ、と警鐘を鳴らしている。 チャーリー・ケネディは自由民主党の党首で、ハワードとは保守党の党首であるマイケル・ハワードのことを指す。
自由民主党は、労働党が同性愛者に関する問題を充分にサポートしていないと思っている同性愛者コミュニティの支持を集めている。
トニー・ブレア率いる労働党政権は今年の後半に開始されるパートナー登録制度を法案に提出したが、多くの同性愛者たちは同性婚を合法化しなかったとして、党の臆病さを非難している。職場での同性愛者の権利を守る新しい労働法は宗教団体に限っては適用されず、それもまた同性愛者の活動家を憤慨させている。
労働党は、小規模な自由民主党は選挙で勝利する可能性はないが、保守党を政権の座に就かせるのに充分な票を労働党から吸い上げることができる″、と指摘する。
ロンドンでお目見えしたコースターは、ゲイとレズビアンの権利のための労働党キャンペーンによって製作された。
文部大臣スティーヴン・トゥウィグは、「保守党の“右派”に属する者の多くは、地方自治体による同性愛の助長を禁止したセクション28と呼ばれる法律や、その他の反同性愛者的な法案を過去に支持していた。もしも保守党が政権に返り咲くようなことがあれば、彼らは本来の姿に逆戻りすることや、ゲイコミュニティの権利を少しずつ削り取ることは想像に難くない」と話す。
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