News
レズビアンの教師と教育委員会が解雇問題で合意
2005/04/08
(テキサス)テキサス州ブルームバーグ高校の教師が、彼女がレズビアンであるために、学校が彼女を解雇しようとしたと申し立てていたが、最終的に、この解雇が不当なものであったことに教育委員会が同意した。
メリー・ステファンはウォルマート社による2004年の‘ティーチャー・オブ・ザ・イヤー’で賞をとったほどの教師で、また5年間にわたってLady Wildcatというバスケットボールのチームでヘッドコーチを務めたなかでチームを地区、地方、準合衆国それぞれの大会で優勝させ、地区でのコーチの記録を何度も破り、3度‘コーチ オブ ザ イヤー’としても受賞された。さらにブルームバーグ高校での在職期間には優秀な教師であると評価されていた。
ステファンによると、彼女がレズビアンであるという理由で学校関係者などから激しい嫌がらせを受け始めたのは、ジェリー・ヘンドリックが2003年の8月に校区の監督になった直後からである。
2004年の12月14日には、教育委員会は契約では1年半の任期が残っているにも関わらず、彼女をコーチから解雇させる手続きを取り始めた。
合意に達したのは行政審理が予定されていた日の数日前で、教育委員長のデラス・バイヤースは、委員会が彼女を解雇しようとしたことは、数名の教育委員の個人的な反ゲイ感情に基づくものだったと述べた。
バイヤースはさらに数名の委員が「彼女はレズビアンで、この地区の教師にふさわしくない」などと言ってステファンを公然と批判したことについても言及した。
NCLR(全国レズビアン権利センター)の理事であるシャノン・ミンターは「メリー・ステファンは素晴らしい教師でそのリーダーシップや教育法はバスケットチームでも、教室でも、高く評価されている。」と言い、さらにとミンターは「この合意には差別に耐え忍ばなくても良いという強いメッセージ性がある。学校がレズビアンやゲイの教師を差別する時代は過ぎたのです。」と述べた。テキサス州の教師組合もステファンを支持した。
全米教育協会のテキサス州専任弁護士で、ステファンを弁護するミッチェル・シャークは「15年間テキサスで働く人々の弁護をしてきましたが、こんな偏狭で目に余る差別はめったにありませんでした。メリー・ステファンは優秀かつ献身的な教師です。この合意によって、差別をしていた委員会の人々が、神の愛と合衆国憲法はすべての人を平等に守るのだという教訓に気づけば、と思います」と言う。
ステファン自身は、一連の騒ぎがおさまってよかったと述べ、さらに「偏見に耐えていては駄目です。私が戦ったことで、皆が自身の権利のために立ち上がる勇気を手にしてくれれば嬉しいとおもいます。」と付け加えた。
|