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新ローマ教皇が反ゲイを表明
2005/04/24 09:33
(バチカン市国)教皇の座について一週間足らずのうちに、ベネディクト16世は、スペイン下院で同性結婚を認める法案が可決されたことを批判した。
この法案が可決されたのは木曜のことで、来月には上院でも可決されて法律となる見通しである。
金曜にローマ教皇庁はこれに反対する見解を発表した。
ローマ教皇は家庭評議会の議長であるアルフォンソ・ロペス・トルヒッリョ枢機卿との話し合いの中で、カトリック教徒はこの法律に協力するなら、職を失う覚悟をすべきだと述べた。
アルフォンソ枢機卿はイタリアの全国紙であるコリエーレ・デラ・セラ紙のインタビューの中で、すべてのスペイン国民、特に政府はカトリックの教義によって、同性愛に反対する義務を課せられていると述べた。
「人々に不正な義務を負わせることはできません。しかし一方で、同性愛は不正なことで、まさにそれ故に、キリスト教では良心の自由と不正に反対する義務を緊急に求めているのです。スペインで可決された法案は全く不正なもので、このような法律は国民の義務にはなりえません。ただ法律であるからというだけで、それが正しいとは言えないのです。」
さらにそれは差別ではないかと聞かれて、アルフォンソ枢機卿は違うと答え、キリスト教はゲイを差別しているのではないと付け加えて、同性愛者には救済が必要だと述べた。
「キリスト教は、同性愛者がからかいや侮辱、あるいは非人道的な行為の対象になることを認めているのではありません。彼らも我々の愛や援助や救いのすべてに値する人々なのです。」
スペインで可決された同性結婚を認めるこの法案は「当事者どうしが同性であるか異性であるかということに関わらず、等しい結婚生活を送れるようにするべきである」という非常に短いものだった。
オランダやベルギーではすでに同性結婚が認められており、他のEU加盟国でも同性愛者を認める何らかの規定がある。今年の12月にはイギリスでも同性カップルの登録が可能となる。
北米では、カナダのほとんどの州が同性結婚を認めており、カナダ全土でもそれを認める法案が議会に提出された。アメリカではマサチューセッツが同性結婚を認める唯一の州であるが、バーモントとコネティカットでも同性カップルに結婚と同じ権利が認められており、カリフォルニアを含むいくつかの州でも同性愛者がその関係を登録できるようになっている。
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