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エルサレムのワールド・プライド中止報道を否定
2005/05/09 00:35
※ワールド・プライド:同性愛者の権利を訴える国際的祭典。2000年ローマで行われたイベントには、40カ国以上から30万人以上が参加。
(エルサレム/ニューヨーク市)エルサレムのオープンハウス LGBT (レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランセクシュアル)センターが今年の夏エルサレムで予定されているワールド・プライドの開催延期の報道を否定している。 エルサレム・ポスト紙は木曜日に、この延期はワールド・プライドがガザ地区のイスラエル軍撤退の予定日と重なるためだとイベント主催者は語ったと報道した。
しかし、木曜日の夜、ワールド・プライド主催者はまだ決定は下されていないと語った。
このイベントの主催者は、イスラエル政府がワールド・プライドと全く同じ日に撤退を行う決定を下したら問題になるだろう、と伝えた。
現段階では撤退の正確な時期に関する具体的な情報がないため、エルサレムのオープンハウスは 2005 年エルサレムで開催予定のエルサレム・ワールド・プライドに向けて当初の予定通り準備を続けるとオープンハウスの事務局長、ハガイ・エル・アド氏は語った。
「意義のあるエルサレムでのワールド・プライドの成功を待ち望んでいるし、これに向けての準備も当初の計画通り着々と進んでいる。」と語った。
オープンハウスは今、状況を見続けているところであるとエル・アド氏は語った。
これに先立って今週、イスラエル副首相で労働党党首のシモン・ペレス氏は、この国際的なイベントへの高まる反対に加担した。
「このイベントは不適切である。エルサレムは三大信仰の中心地であるし、このようなイベントは世界中の信仰の篤い人たちの感情を害する恐れがある。」とシモン・ペレス氏は語った。
1月には、ほとんど結束を示さない保守派ラビ、イスラム教聖職者、キリスト教原理主義者の三者が、ワールド・プライドの式典を阻止する努力を始めた。
先月の記者会見でラビ長であるアマル氏は、この式典を開催しているエルサレムのオープンハウスLGBTセンターは「耐えがたいほど深く、ひどい悲しみを生んでいる」と語った。
「いかなる者もこの聖なる都市を汚しに来てはならない。この類の人々がエルサレムに来ることは極めて汚らわしく不快なことである。」とスーフィー(イスラム神秘主義)教主であるアブディル・アジズ・ブハリ氏は語った。
他のイスラム教関係者は、このゲイ・プライドの開催者が警告を無視してエルサレムでパレードをやろうとした場合には、「生命が危険にさらされるであろう。」と警告を発した。
ワールド・プライドは8月18日から28日まで開催予定で、世界中から10万人以上ものゲイやレズビアンがこの聖なる都市に集まることが予想されている。前回のワールド・プライドは 2000 年にローマで開催された。
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