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連邦裁判所が性教育講座停止命令
2005/05/20 01:13
(メリーランド州ボルティモア)連邦判事は木曜日、モントゴメリー郡の公立学校が新しい保健のカリキュラムを実施することに対し、これを妨げる指止命令を出した。このカリキュラムは、LGBTの生徒に対し肯定的な情報を提供する方針のものであった。
同性愛者と元同性愛者の家族・友人は、当学区がいわゆる元同性愛者を中傷する内容の資料をこの講座で使用しようとしていると訴え、訴訟を起こした。
この訴訟は、教育委員会を“元同性愛者のコミュニティーへの不合理な嫌悪”と“学校内において元同性愛に関する資料の検閲を推し進めていること”を理由に訴えるものであった。
原告はまた、講座が同性愛に肯定的な見解を持つ教会や宗教団体のリストを含んでいながら、同性愛に否定的な立場の保守的な教会はリストに入れてないことから、当学区は複数の宗教を平等に扱っていないと主張した。 アレクサンダー・ウィリアムス米国地方判事は、当講座のプログラムはいくつかのキリスト教宗派、特にバプティスト、をあたかも啓発的でなく聖書理解を誤っているかのように描写していると発言し、原告に賛成の意を表した。
ウィリアムス判事は、「宗教、倫理、そして同性愛が一点に集中する交差点で危険を冒すこと、或いはより正確には、そこへ踏み込んでいくことをも辞さない構えの被告の態度が、今法廷を問題が多く困難にしている。」とも発言している。
この講座に対する生徒の反応を検証する試験プログラムを、 6 つの学校で金曜日に実施されることが決まっていた。このプログラムは、同性愛についての討論とビデオテープによるコンドームの使用方のデモンストレーションを含む内容のものになる予定であった。
モントゴメリー郡の教育委員会がこの新カリキュラムを承認したのは、先の 11 月だった。これは 8 年生 ( 日本の中学 2 年生に相当 ) と 10 年生 ( 日本の高校 1 年生に相当 ) の生徒を対象にしたものであった。同性愛嫌悪やコンドームなしのセックスの危険性を生徒に教えるための修正が必要であった、と郡の教育者は言う。
学校教育システムの代理人のジュディス・ブレスラー氏の質問で、ウィリアムス判事は、当プログラムがゲイやレズビアンに極端に注意を払った倫理観を持っていることを示唆した。
「我々は、特定の見解に偏った賛同をする傾向にあるようだ。」と彼は言った。
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