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ストロナチ議員離党、カナダ同性愛結婚法案に新たな希望
2005/05/22 20:27
(オタワ)カナダ同性愛結婚法案の廃案が予想される中、17日火曜、保守党ベリンダ・ストロナチ議員の突然の離党、自由党への入党により、わずかながら法案の現実味を帯びて来た。(関連ニュース)
この衝撃的な出来事は、下院でのポールマーティン首相の不信任案を否決し、同性愛結婚法案の通過の時間稼ぎになる。
「政府にとっても、結婚制度の平等性にとっても良い兆しでしょう。」カナダのLGBT団体イーグルのディレクターギレス・マーチルドは述べた。
「 ことわざにもあるように” 政治にとって1週間は遠い昔 ”だと言うことです。」
17日のカンファレンスでは、ストロナチ議員の横で驚きのニュースに微笑むマーティン首相は、議員の入党と人事大臣の任命を行った。また首相はストロナチ議員を国内復興の責任者にも任命するとしている。
この新事実は、19日に行われる政府不信任案からの生き残りの可能性を高め、また保守党に大きな打撃を与える。
トロント郊外の選挙区の代表であるストロナチ議員は、保守党ステファン・ハーパー党首が彼女の離党を非難したことに異議を唱えている。ストロナチ議員はハーパー党首と、同性愛結婚と政府打倒に関して数週間に渡り、異なる立場をとって来た。
「私は保守党内で、都会部に住むカナダ国民、女性、若者、多くのオンタリオ州民の問題を解決するため、建設的な立場を可能な限りとって来ました。」
「しかしハーパー党首は、カナダ各地方のニーズ、カナダの多様性に本来の意味で理解をしているとは思えませんし、そう言わざるを得ないことを残念に思います。」
ストロナチ議員の離党は同性愛法案の結論を変えはしない、これは議員が既に法案に同意しているためだ。しかし議員の離党により、法案の最終の票決以前に、政府不信任の可能性は低くなる。全ての注目は無所属のチャック・キャドマン議員に注がれている。彼の票は政府の生死を左右し、彼はどの様に投票するつもりか明らかにしていない。
仮に政府がなくなることがあれば 、 現在、審議中の 法案は 、議会を目前にすべてなくなる。
その一方で、同性愛結婚法案は公聴会で差し止められている。これは保守党 ヴィック・トズ 議員が議事妨害を行っているためだ。 トーズ 議員は、カルガリーカソリックのフェド・ヘンリー神父のオタワへの召還を要求している。
トーズ 議員は、ヘンリー神父に同性愛結婚に反対している声明に関して、神父がカナダ国税局から受けた脅しを説明して欲しいと述べている。政府はもちろん、脅しの事実は否定しているが
「保守党が議事の遅れや妨害をしていることは明確です。」 Canadians for Equal Marriage のスポークスマン のアレックス・モンター は述べている。
同性愛結婚はカナダ10のうち7つの州で、3つのうち1つの補州で既に合法、しかし先月、8つ目のニューブランズウィック州では、ゲイカップルが結婚の権利についての訴訟で敗訴している。
議会は法案をカナダの残りの州でも有効にするだろう。しかし政府が倒れ法案が廃案になるか、否決された場合、司法が定めた同性愛者の結婚の権利は変わらないことになる。 |