ニュース
モスクワ市長、ナイジェリア大統領ら5人が“恥の殿堂“入り
2006/05/26 23:57
国際人権監視・擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが、17日の「 International Day Against Homophobia (IDAHO、国際反ホモフォビアの日)」を記念して、ゲイ・コミュニティに対して差別的な公人のリスト−“恥の殿堂”を公表した。
“恥の殿堂”入りしたのは、アラバマ州議会議員、モスクワ市長、インド警視監、オランダ移民局長官、ナイジェリア大統領。 「国際反ホモフォビアの日」は、1990年5月17日に世界保健機構( WHO )が国際障害疾病分類リスト( ICD-10 )から「同性愛」を削除することを決定した日。フランスの同性愛権利活動家Louis-Georges Tin氏の呼びかけで始まったもので、今年は日本を含む世界50カ国以上でさまざまな動きが見られた。(関連記事)
“恥の殿堂”には世界各地から同性愛嫌悪姿勢を示す公人が選ばれ、ホモフォビア(同性愛嫌悪)が依然として根強く世界に広がっていることをうかがわせた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのLGBT権利プログラム・ディレクターを務めるスコット・ロング氏は「ソドミー法(注1)、監視、検閲、暴力的沈黙、不平等、公的差別、逮捕に拷問。これらは、すべての大陸で多くのLGBTが直面している現実。この“恥の殿堂”は、最もひどい同性愛嫌悪者を集めたものではないが、基本的職務であるはずの人権尊重をしなかった公人をピックアップしたもの」と話している。
2005〜2006年の“恥の殿堂”入りしたのは、以下の人たち。
ジェラルド・アレン共和党アラバマ州議会議員(アメリカ):図書館が、筆者が同性愛者である書籍、および同性愛に関連のある一切の書籍を購入することを禁止する法案を提出。議会採決日に定足数議員が出席しなかったため、法案は先月廃案になったが、アレン議員の法案に関するコメントは、世界中のニュース・ヘッドラインでとり上げられた。同性愛関連書籍をすでに持っている図書館はどうすればよいか尋ねられ、アレン議員は「地面に穴を掘って捨て、埋めるのがよいと思う」と答えた。
リタ・バードンク移民局長官(オランダ):イラン人同性愛者難民の強制送還に関する6ヶ月の猶予期間を終了させようとしたが、バードンク長官の試みは、議会の決定に阻まれた。オランダは、同性間性行為に対して死刑を科しているイランからの同性愛亡命者を受け容れてきた。(関連記事)
ユーリ・ルシコフ市長(ロシア):モスクワ市長ルシコフ氏は、5月27日に予定されているモスクワ初のゲイ・プライド・パレードについて、「国際反ホモフォビアの日」に改めて開催不許可の姿勢を明らかにした。同性愛権利活動家らは、抗議行動としてパレードを行うとしている。 (関連記事)
オルシェグン・オバサンジョ大統領(ナイジェリア): LGBT権利獲得のための行進、団体設立を行った者に対して刑罰を科すなどの法案を提出した。(関連記事)
アストッシュ・パンディ警視監(インド / ラックナウ):同性愛者を取り締まるために、インターネット上に偽セックス・サイトを開設した。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは“恥の殿堂”に加え、ホモフォビアと闘いLGBTコミュニティに貢献した5つの国を発表。5カ国は次の通りとなった:“ホモフォビアのない国ブラジル”をスローガンに全国規模の運動を展開したブラジル、ソドミー法を撤廃したフィジー、昨年初のゲイ・プライドを開催したルーマニア、同性結婚法の制定が今年冬にも予定されている南アフリカ共和国、昨年同性結婚法を成立させたスペイン。
(注 1 )ソドミー法:同性間性行為や獣姦など、「反自然的性愛」と呼ばれるもの |