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同性愛者が集団殺戮のターゲットに−イラク
2006/09/24 00:40
(イラク)先月10日、アムネスティ・インターナショナルは「差別的動機によるものを含めた、増加する市民殺害犠牲者数について憂慮している」という文書を発表した。同性愛者であることを理由とした殺害も報告されている。
以下は、アムネスティ・インターナショナルによる声明。
アムネスティ・インターナショナルは、イラクにおける市民殺害が続いていること、イラク当局が、この殺害を終わらせ、殺害を犯す者たちを裁きにかけることができずにいることを非常に憂慮している。伝えられるところによると、バグダッドやその他の市や町で、ここ数ヶ月で、爆撃と自爆攻撃、そして悪化する宗派対立の暴力により、毎週数百人もの市民が死亡している。
最近の国連報告によると、今年5、6月には、5,818人の市民が死亡、5,762人が負傷。2006年8月10日、南部の都市ナジャフでの自爆攻撃により、35人が死亡したと伝えられている。さらに、若者や成人男性が大部分を占める多くの人たちが、誘拐、殺害され、多くの場合、両手を縛られ、殺害前に拷問されたと見られている。
イラクにおける市民殺害は、数千人のイラク政府軍、最近バグダッドに配置されたおよそ4,000人のアメリカ軍などによる治安活動にもかかわらず、歯止めの利かない状態が続いている。アムネスティ・インターナショナルは、反イラク政府武装グループによる意図的な市民殺害と、外国軍の駐留を再三にわたり非難してきた。武装グループによる市民殺害とその他の暴力行為は、戦争犯罪および人道に対する罪にあたる。
差別的動機
多くの犠牲者が、スンニ派とシーア派の宗派の違い、キリスト教やマンダ教など、宗教的マイノリティであることを理由として殺害の標的にされていると見られている。しかし、宗教の違いによるものをのぞくと、他の犠牲者たちは、ジェンダー、性的指向、国民的出身に基づき、女性や、長くイラクで生活してきたパレスチナ難民、そして同性愛男性や、同性愛男性であると見なされた人びとである。
多くのメディアの伝えるところによると、同性愛男性と思われる人々が、脅されたり襲撃され、「不道徳な行為」を理由として殺害されたケースもある。これら差別的動機に基づく暴力、殺害には、イラク内務省への報告活動を行う Wold Brigade などのイラク治安部隊関係者により行われたものがある。 Wold Brigade は、バグダッドにおけるパレスチナ住民監禁・拷問でも非難をうけている。
アムネスティ・インターナショナルは、イラク政府に対し、上記のような殺害について、即時的、徹底的、偏りのない独立した調査、犯人の特定を行い、犯罪者を司法の場において裁くよう要請する。アムネスティ・インターナショナルはまた、イラクにおけるあらゆる政治的、宗教的、共同体の指導者たちに対し、犠牲者のジェンダー、人種、民族的背景、宗教、政治信条、性的指向や性自認にかかわりなく、すべての市民殺害を非難し、自身の支持者に市民殺害を行わないよう求め、差別なく、すべてのイラク市民の権利を尊重するよう要請する。(編集・翻訳 山下梓)
アムネスティ・インターナショナル「 Iraq : Amnesty International greatly concerned by rising toll of civilian killings, including for discriminatory motives 」(英語) |