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「ブロークバック効果」でワイオミング観光の人気上昇
2006/02/08 12:39
(米ワイオミング州シャイアン)米アカデミー賞で最多8部門のノミネートを獲得するなど注目を集めている映画「ブロークバック・マウンテン」の影響で、物語の舞台となった米ワイオミング州に観光客らからの問い合わせが集中している。作品が実際に撮影されたのはカナダだが、「それでも訪ねてみたい」という熱心なファンが多いという。
同州ビジネス協会の旅行、観光部門責任者、ミチェル・ハワード氏によると、インターネットや電話による問い合わせはすでに数百件に上っている。同協会のスポークスマン、チャック・クーン氏は「今の仕事を15年間続けているが、映画がこれほど大きな反響を呼んだ例は初めて」と、驚きを隠さない。同州が観光地として注目を集めることはあまりなく、「例年、今ごろは特に静かな時期」だという。
映画の舞台となった土地が一躍有名になることは多い。ロバート・レッドフォード監督の「リバー・ランズ・スルー・イット」(1992)が撮影されたモンタナ州の田舎町リビングストンには、今も多くの観光客が訪れる。男2人がワインの名所を旅する「サイドウェイ」(2004)では、カリフォルニア州サンタバーバラ近郊のワインツアーが脚光を浴びた。
しかし、ワイオミング州で撮影されたメジャーな映画はこれまでほとんどなく、時折「未知との遭遇」(1977)の再上映を見たというファンから、作品に登場する巨岩デビルズタワーについて問い合わせがある程度だった。
クーン氏によれば、ブロークバック・マウンテンのアン・リー監督は、撮影地を決める際に原作の舞台である同州も視察した。しかし、最終的には「予算上の都合」により、カナダが選ばれたという。カナダは映画ロケの誘致に積極的で、現地スタッフも数多く育っている。一方、ワイオミング州で大作を撮影する場合は、地元に十分な人材がなく、大人数のスタッフを送り込むための予算が必要となる。
同州ではこうした現状に対して、観光業者らを中心に、ロケ誘致に乗り出す動きも出始めた。議会では、州内での撮影に50万ドル以上の費用をかけた映画会社に15%を還元する案が検討されている。さらに、ハワード氏は「地元で映画スタッフを養成するプログラムも始められたら」と抱負を語る。だが同氏は一方で、「実際には、仕事があるという見通しがはっきりするまで、養成に踏み切るのは難しい。しかし人材が育たなければロケは来ない。これでは鶏と卵のような関係だ」と、複雑な表情ものぞかせている。(CNN) |