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レズビアン女性、利用拒否した野宿生活者避難所を提訴
2007/06/04 22:32
(シカゴ)米国自由人権協会は先月21日、昨年11月1日、シカゴ市の運営する野宿生活者避難所で、ミシェル・ワンさん(27)がレズビアンであることを理由に利用を断られたとして、ワンさんの代理として、シカゴ市の「人間関係に関する委員会」とイリノイ州人権局に対し訴訟を起こした。同日、365Gay.comが伝えた。
ワンさんは、野宿生活者の避難所で、自分がレズビアンであることを職員に話したところ、利用を拒否されたという。シカゴ市の職員が事態についてインタビューを行い、ワンさんは、その夜、路上で一夜を過ごさずに済んだ。
ワンさんは、シカゴ・トリビューン紙に対し、「小さなことで避難所の利用を拒まれ、寒くて危険なところへ戻らなければならなかったかと思うと、落ち着きません」と話した。
ワンさんは、今年初め、シカゴ市で新しい仕事をすることになった同性パートナーと共に、同市へ引っ越した。しかし、数ヶ月後に破局。破局当時、ワンさんは小売りチェーン店での仕事を始めて2〜3週間ほど経ったところで、現在も、同じ店で働いている。
ワンさんは、フルタイムの店員として働いていたものの、引っ越してきたばかりの街には、友人もなく、預金もなかったため、住む場所を確保するあてがなかった。
数週間にわたり、男性の同僚が、宿泊場所を提供。その後は、別の同僚宅を転々とし、最終的に、シカゴの街の路上で夜を過ごすことになった。
昨年10月、心配した同僚が、ワンさんに対し、住む場所を探すようアドバイス。同月、気温の下がる中、同僚のひとりがワンさんをシカゴ市の保健福祉局へ連れて行った。
保健福祉局の職員は、いくつかの避難所にあたってみたものの、利用可能な施設は見つからず、ワンさんに対し、翌日また来るように話した。
ワンさんは、その夜を、暖房のないビルで過ごし、翌朝一番に保健福祉局を再び訪れた。同局職員がシカゴ市の運営する「ニュー・ライフ・シェルター」に電話で問い合わせたところ、利用可能なベッドがあるとの回答を得た。
ニュー・ライフ・シェルターの職員は、ワンさんと電話で話し、野宿生活を始めることになった理由を尋ねた。ワンさんは、女友達と別れ、アパートを出るように言われたと説明したところ、同職員は、ワンさんがアパートを出なければならなかった理由が理解できないと話して興奮状態になった。
これに対し、ワンさんは、“女友達”がレズビアンのパートナーであり、交際関係がうまくいかなくなったと答えたが、ニュー・ライフ・シェルターの職員は、しばらくの間電話を保留にした後、利用可能なベッドはないと伝えた。
シカゴ市の保健福祉局の別の職員がニュー・ライフ・シェルターに電話をかけ、ベッドの空きを確認したところ、「空きがある」との回答を得た。
米国自由人権協会の同性愛者権利プロジェクトを担当するジョン・A・ナイトさんは、「ほとんど報告されたり、訴訟に持ち込まれることのない、露骨なタイプの差別です。今回、訴訟を起こすことができたのは、ミシェルがとても勇気ある人だからです。多くの場合、傷付くことを恐れる人びとは、目の前のニーズを満たすことにばかり気をとられて、自分の権利を行使しないんです。訴訟は、シカゴ市やイリノイ州における、しっかりとした反差別法の重要さを強調するものでもあります。このタイプの差別は、30を超える州で差別が違法とされていないために、訴訟に持ち込むことができないのです」と話している。
ニュー・ライフ・シェルターの建設に協力した長老派教会のバド・オーグル牧師は、謝罪の意を表し、やりとりに何らかの行き違いがあったのではと話す一方で、シカゴ・トリビューン紙に対し、「私たちの中には、ゲイやレズビアンなどの同性愛の人びとに対して違和感を持つ者もいる」と語っている。(翻訳・編集 山下梓) |