ニュース
ゲイバーへの女性入店お断り カナダでは違法?
2007/06/29 05:54
(カナダ)モントリオールにあるゲイバー「Le Stud」に、オードリー・ヴェイションさん(20)が父とともに入店しようとしたところ、「男性専用」と言われ、店から出るよう求められた。この出来事が発端となり、マイノリティの保護が果たしてどこまでOKなのかという議論がわき起こっている。
ヴェイションさんは、入店拒否を不服として、ケベック州人権委員会に申立てを行った。自身は「差別の犠牲者」だと訴える。
「私が同性愛者の権利を尊重するのであれば、私の権利も尊重されるべき。父と一緒にいた場所がゲイビレッジの中だということは知っていたが、2007年になった今、まさか女性だからといってバーから放り出されるとは考えもしなかった。しかも、ウェイターは私に目もくれずに父だけに話しかけた。私は、すべての人が平等だと教えられて育ったのに、自分自身にこんなことが起こったのはショック」(ヴェイションさん)
ヴェイションさんの申立ては、ケベック州のゲイエリアの飲食店、バー、床屋やその顧客らの間に議論を巻き起こしている。
ケベックのゲイビレッジでは、多くが女性の入店を認めているが、今回の議論の発端となったゲイバーLe Studのように、「ウーマンズ・ナイト」などのイベントを開催して週に一度など、限定的にしか認めていないところもある。
ケベック・ゲイビレッジ商工会のベルナンド・プランテ代表によると、ヴェイションさんが「差別」された今回の事件は「間違っている」という。プランテさんは、「ケベックのゲイビレッジは国際的に知られた、すべての人に寛容な街。男性にしか興味のない男性に囲まれても、そこに行きたいと思う女性がいれば、彼女たちはそこへ出入りすることを認められるべき」と話している。
しかし、今回の議論はこれで終わらない。
どこまでオープンでなければいけないのか?同性愛者たちは「自分たちの場所」を持つことを許されないのだろうか?こんな議論に発展している。
最近では、女性専用のジム、ゲイ男性専用の老人ホームや、子どものいないカップルを対象としたマンションもある。男性ストリップショーを行っているバーでは、女性同伴の場合のみ入店が許されるというところもある。
人権問題に詳しいモントリオールのジュリウス・グレイ弁護士は、今回のケースについて、違法ラインすれすれではないかと話す。
「バーで入店拒否をされても、彼女の尊厳や価値がいちじるしく損なわれるものではない。入店拒否によってその女性が社会的立場に大きな影響をうけるとも思えない。しかし、同性愛者である人たちは、恒常的な差別にあっている。「平等」というのは、拘束するためのものではなく、目標とすべき原理」(グレイ弁護士)
オーストラリア・メルボルンでは、ゲイバーに対し、異性愛男性や女性の入店を断る権利が認められている。(関連記事)
Le Studのオーナー マイケル・ガドウリーさんは、ラジオのインタビューで、「女性を差別しているつもりはなく、時には女性も受け入れている。私たちは顧客の要望に応えているだけ」と話した。
ケベック州人権委員会は、ヴェイションさんの申立てをうけて、ゲイバー側の入店拒否が適法であったかどうかを調査する。(翻訳・編集 Sam) |