ニュース
イギリス国防省 軍隊内でのホモフォビアを元隊員に謝罪
2007/08/16 15:03
(ロンドン)イギリス国防省のフィル・サガー中佐は6月最終週、2000年以前にゲイやレズビアンの隊員が性的指向を理由に除隊させられていたことなどについて、謝罪を表明した。6月28日、365Gay.comが伝えた。
イギリス軍は、ゲイやレズビアンが軍隊員になることを認めていなかったが、同性間性行為を禁止する法律の廃止から30年以上経った2000年、それまでのポリシーを廃止。同年以降、インクルージョン(包括、排除しないこと)を推進してきた。昨年は、海軍が、LGBT関連アドバイザーとしてLGBT権利団体ストーンウォールを採用。
しかし2000年までに、数百人に上るゲイやレズビアンの隊員が除隊させられており、同性愛者ではないかとの疑いをかけられた隊員への調査を行う特別チームも存在した。2000年に海軍を対象に行った調査では、回答に応じた20%の海兵隊員が、ゲイやレズビアンの隊員とは一緒に仕事をしたくないと考えていることが分かり、軍隊内に根強いホモフォビア(同性愛嫌悪)があることを証明した。
フィル・サガー中佐はBBCに対し、「(ホモフォビアによる)トラウマで苦しんでおられる方がいたら、謝りたい。私たちは、いやがらせや差別のない環境をつくることに取り組んできました。取り組みを始めてから7年。まだまだやらなければならないことがあると思います」と話している。
2000年のポリシー転換以来、イギリス政府は、性的指向を理由に除隊させられた元隊員24人に対し、160万ドル(約1億9,000万円相当、8月2日現在)を支払った。現在、50人以上の元隊員が同様の手当を求めて申立てを行っている。
6月30日、LGBT海兵隊員らは、ロンドンで行われたプライド・パレードに制服を着て参加。陸空軍隊員らは、プライド関連イベントでの制服着用を禁止された。
軍隊内のゲイやレズビアンの隊員をめぐっては、アメリカが、「聞くな言うな(Don’t Ask, Don’t Tell)」ポリシーを掲げている。(関連記事)
今年5月にアメリカで行われた世論調査では、79%の市民が、ゲイやレズビアンの隊員が性的指向を明らかにして職務にあたることを支持すると答えている。
2月には、「聞くな言うな」ポリシーの廃止を定めた法案が連邦下院に提出されている。「聞くな言うな」ポリシーをめぐっては、軍隊内でのいやがらせや差別の根絶を目指す非営利団体「サービスメンバーズ・リーガル・ディフェンス・ネットワーク」と共和党同性愛者議員グループ「ログ・キャビン・リパブリカンズ」が支援する2つの裁判が係争中。(翻訳・編集 山下梓) |