ニュース
モスクワ市長による名誉毀損訴えた裁判 欧州人権裁判所へ
2007/11/08 19:32
(モスクワ)モスクワの上訴裁は先月11日、LGBTの権利を訴えるプライド・パレードを「邪悪」だと発言したユーリ・ルシコフ・モスクワ市長に対してモスクワ・プライド主催者らが名誉毀損で起こした訴訟を棄却する決定を下した。プライド主催者らはこの決定を不服とし、欧州人権裁判所に提訴する。同日、GayRussiaが伝えた。
ルシコフ・モスクワ市長は今年1月、ロシア正教指導者との会合を前に、プライド・パレードについて、「邪悪」であると発言。同性婚やシビル・ユニオンにもふれ、「欧州には、同性婚を認め、学校で性教育を行っている国々がある。これらは、子どもへの大きな道徳的毒である」と述べ、その模様はモスクワのテレビで放送された。
この発言について、モスクワ・プライドの主催者ニコライ・アレクセイェフさんらは「LGBTを中傷するもの」であるとして、今年2月、ロシア国内の裁判所に提訴した。
上訴裁は11日、ルシコフ市長の発言が▽モスクワ・プライド主催者らを個人的に中傷したものではなく▽個人的考えを表したものに過ぎないとして、下級裁の判断を支持する形でモスクワ・プライド側の訴えを棄却した。(関連記事)
判決後、アレクセイェフさんは欧州人権裁判所に提訴する考えを明らかにした上で、「残念ながら、モスクワの裁判所は市当局の影響を受けており、独立した判断が下せない」と話し、「判決を受けて、今後は、いかなる法的結末をも心配せずにモスクワ当局の活動を「邪悪」と呼ぶ権利を得た」と皮肉った。
ルシコフ市長は安全上の問題を理由に、2006年と今年のいずれも5月、モスクワ市でのプライド・パレード開催を不許可に。今年5月27日には、これを不服とするLGBT権利活動家らおよそ100人がモスクワ市庁舎前で抗議行動を起こしたが、モスクワ・プライド反対派の極右民族主義者やロシア正教信者らから卵を投げつけられるなどした他、約20人が当局に拘束された。(関連記事) |