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カーター元米大統領、「軍における“聞くな言うな”ポリシーを見直すべき」
2007/05/29 20:21
(ワシントンD.C.)元米大統領のジミー・カーター氏が、議会は、LGBTの隊員が自己の性的指向を明らかにした上で職務にあたることを禁止した“聞くな言うな(Don’t Ask, Don’t Tell)”ポリシーを見直すべきであるとの考えを明らかにした。15日、365Gay.comが伝えた。
“聞くな言うな”ポリシーによる軍隊内でのいやがらせや差別の根絶を目指す非営利団体「サービスメンバーズ・リーガル・ディフェンス・ネットワーク(Servicemembers Legal Defense Network、以下SLDN)」に宛てた声明の中で、カーター氏は、「すべての人は尊厳と尊敬に値するというのが、私の長年の信条」と書いている。
同氏は、続けて、「私は、“すべての人は尊厳と尊敬に値する”という言葉を、海軍兵学校時代に何度も聞いたし、軍の最高指揮官時代(大統領在任中)にはそれに従って行動した。現在でも、私が世界中の人権活動に携わる際には継続して実践している。アメリカが人権に貢献するならば、議会は、現在、レズビアン、ゲイ、そしてバイセクシュアルの人たちが(性的指向を)公にして職務にあたることを禁止する現在の“聞くな言うな”ポリシーを見直す必要がある。
“聞くな言うな”ポリシーは、こんにちのアメリカにおいて、唯一、自己認識と、自分の立場に立って意見を表明することを禁じたルール。同性愛者である陸海空軍の隊員たちは、議員や、自分たちの上官に対し、ポリシーが、軽蔑に値するような障害であると訴えることができないし、(言えば)除隊させられるため、自分たちが(現状に関する)証人であるということも表明できない。私たちの自由を守ってくれる彼らは、それ相応の権利に値する。
(中略)20年前と比べると、こんにち、社会問題に関する世論の声には、大きな違いがある。私の大統領在任中、私たちの国は、同性愛者であるアメリカ市民の平等を支持していなかったが、今では、(世論は)変化している。」と述べた。
カーター氏は、1977〜1981年に大統領を務め、在任中、エジプト・イスラエルの首脳とのキャンプ=デーヴィッド会談と和平文書の調印、旧ソ連とのSALT II条約調印、中国との国交正常化に大きく貢献。1982年、平和維持に関する国内外の問題に取り組む「カーター・センター」を設立した。
今回のカーター元大統領による声明について、SLDNの法律・公共政策担当のシャラ・E・グリア氏は、「わが国の元軍人、元最高司令官、世界でも著名な人権活動家として、カーター元大統領以外に、この問題について発言して影響力のある人はいないと思う。“聞くな言うな”ポリシーは、ただただ悪いだけの政策ではないが、アメリカが人権と機会均等に貢献しようとするとき、障害となるとの考え方が広がっている」と話している。
2月、下院軍事委員会の「監視及び調査に関する小委員会」議長を務めるマーティー・ミーハン下院議員(民主党、マサチューセッツ州選出)は、“聞くな言うな”ポリシーの廃止を盛り込んだ軍事準備強化法案を提出。ミーハン議員によると、共和・民主両党の120を超える議員が法案を支持している。
現在、“聞くな言うな”ポリシーに関する2つの訴訟が行われている。1つは、SLDNによるもので、ボストンの連邦裁判所で係争中。もう1つは、共和党同性愛者議員グループ「ログ・キャビン・リパブリカンズ」によるもので、カリフォルニアで、連邦裁判所での審理を待っている。
SLDNの推計によると、アメリカ軍には、およそ6万5000人のゲイ及びレズビアンの兵士がいる。(翻訳・編集 山下梓) |