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届け出済同性婚の無効を求める「Prop. 8」支持者たち
2009/01/10 18:02
同性婚に反対するグループが、カリフォルニア州ですでに届け出のあった同性カップルの婚姻を無効とするよう求めている。AFP、BBCなどが報じた。
カリフォルニア州では昨年11月、同性婚を禁止する州憲法改正案(Proposition 8)が住民投票で可決。同性婚に反対するグループ「Yes on 8」は、この改正案を支持してきた団体で、同月までに届け出のあった同性婚を無効にすべきと主張している。
カリフォルニア州では、昨年5月に州最高裁が同性婚の禁止を違憲としたことにより、翌6月から同性婚が可能となり、同州で結婚した同性カップルは昨年10月時点で1万1400組に上っている。その中には、トークショーの人気司会者でコメディエンヌのエレン・デジェネレスさんと『アリーmyラブ』にネル・ポーター役で出演した女優のポーシャ・デ・ロッシさんのカップルや、スタートレックのカトー役で知られる日系俳優ジョージ・タケイさんなどの有名人も含まれている。(関連記事)
Yes on 8は、「同性婚を禁止する州憲法改正案は、簡潔かつ明快。カリフォルニア州では、婚姻は男女間のみで認められるべきで、いかなる例外も認められない」としている。
一方で、カリフォルニア州のエドマンド・ブラウン司法長官は、同性婚を禁止する州憲法改正案は違憲であり、同性カップルの基本的権利を侵害するものだとして、州最高裁に対し、無効とするよう訴えている。
Prop. 8に反対する人たちも、さまざまな抗議活動を展開している。MSNBCのサイトには、先月20日にサンタクルーズで行われた抗議行動に参加した人たちの声が載っている。(関連記事)
その中のひとりジュリー・ウッデンさんは、「私は、同性婚が性的な好みの問題だとは思わない。市民の権利の問題であり、平等の問題だと思う。結婚したカップルとして、普通に幸せな生活を送る権利を認められるべき友人や家族がたくさんいる」という。
元共和党員のルイス・ボンシグノアさんは、共和党の同性婚反対の姿勢は、あまりに行き過ぎていたという。「共和党が、こんなにも反同性愛になるというのは、彼らが信じる以外のあらゆるライフスタイルに対して、非寛容であるということ。私はそれに耐えられない。」
ウッデンさんもボンシグノアさんも、同性婚が認められるまで、活動を続けるつもりだという。
現在、カリフォルニア州の同性カップル数組が、昨年11月の住民投票の手続きと結果の有効性をめぐって提訴しており、州最高裁は早ければ3月にも公聴会を開く見通し。しかし、新たな判断が下るまで、同性婚禁止の状態は続く。(翻訳・編集 Sam) |