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デリー高裁 ソドミー法は「基本的権利の侵害」
2009/07/06 11:11
インド・デリーの高等裁判所は2日、イギリス植民地時代から148年にわたり「自然に反する罪」として同性間の性的行為を禁止してきたソドミー法について、差別的で「基本的権利の侵害」とする判決を下した。同日、BBCなどが伝えた。
インド刑法377条は、同性間の性的行為を「自然の秩序に反する性交」とし、最大で10年の懲役が設けられていた。しかし裁判所は、これを「平等に対する権利と対立する」と指摘した。
377条の文言が抽象的なため、公権力により恣意的に解釈・行使されることが少なくなく、同性愛者団体が廃止を求める署名活動を展開していた。(関連記事)
BBCによると、インド中の同性愛権利活動家が判決を「インドのストーンウォール」と歓迎している。「ストーンウォール」は、1969年のアメリカ・ニューヨークのストーンウォール暴動のことで、同性愛者の権利運動のさきがけとして評価されている。
同性愛権利活動家で弁護士のAditya Bandopadhyayさんは、「今起きていることは、私たちに拒否されていたたくさんの基本的権利を自分たちで取り戻したということだと思う」と話している。(翻訳・編集 山下梓) |