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ポルトガル最高裁 同性婚求める訴え棄却
2009/09/15 07:32
ポルトガル最高裁判所は、婚姻の権利を求めていたレズビアン・カップルの訴えを退け、同国の同性婚禁止を支持する判決を下した。先月3日、AP通信が伝えた。
いずれも子どものいるテレサ・ピレスさんとヘレナ・パイシャオさんカップルは2006年、婚姻手続きを試みた。しかし、婚姻は異性間に限られるという憲法上の規定を根拠に、リスボン登録事務所が申請を拒否。そのため、2人はこれを不服として2年前に訴えを起こした。
訴えを審理した裁判所は、ウェブサイトに掲載した声明の中で、憲法上性的指向に基づく差別は禁止されるものの、憲法は同性婚の容認までは求めていないとした。
ピレスさんとパイシャオさんはヨーロッパ人権裁判所に上訴する考え。
隣国スペインでは2005年に同性婚法が成立。ポルトガルではローマカトリックの敬虔な信者が多く、同性婚に対しては宗教団体や保守派議員からの根強い反対があり、いまだに同性婚制定には至っていない。(関連記事)
ポルトガルでは2004年、同性カップルを含む同棲カップルを対象に税金控除等を認める法整備が行われた。しかし、婚姻により得られる権利からはかけ離れた内容となっている。(翻訳・編集 ヨシ) |