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同性愛に対する発言後2万4千人が脱会 フィンランド福音ルーテル教会
2010/10/27 01:20
フィンランド福音ルーテル教会は今月、キリスト教民主党代表による同性愛者の権利に対する発言を受けて、信者の大規模な脱会を誘発したと地元メディアが伝えた。
キリスト教民主党のピビ・ラサネン党首(=写真)は、フィンランド国営放送ネットワーク2のテレビ討論にゲストのひとりとして出演。同性愛者の権利について否定的な発言を繰り返した。
テレビ討論が放送された今月12日から脱会者が急激に増加。18日までに2万4千人以上の人たちがフィンランド福音ルーテル教会を脱会。18日だけで5300人が同教会を辞め、1日の脱会者数としては過去最も多い人数となった。ルテール教会に次ぐフィンランド第2の国教と位置付けられるフィンランド正教会も同様の傾向が見られた。
フィンランド福音ルーテル教会とフィンランド正教会は、キリスト教民主党の重要な支持基盤。教会行政担当大臣のステファン・ワーリン氏は、「ピビ・ラサネンによる同性愛者の権利に対する発言によって多くの信者が教会を去りました。この責任を逃れることはできないでしょう。ラサネン党首は、キリスト教の価値観を代表する政党の党首だということを心に留めておくべきです。」と話した。
フィンランドは、2002年から同性パートナーシップ法が施行。同性結婚は認められていないものの、子どもの養子・養育、社会保障、租税の控除など異性カップルと同等の権利が同性カップルに認められている。(翻訳・編集:ゲイジャパンニューススタッフ) |